一寸先はハプニング! 来年1月1日のノア東京・日本武道館大会に米WWEスーパースターの中邑真輔(42)が参戦すると、30日に発表された。〝魔界の住人〟グレート・ムタと一騎打ちすることが決定。WWEのメインロースターが他団体で試合をするのは超異例のことで、日本が世界に誇るスーパースター同士の対決は、まさに〝奇跡の一戦〟となる。取材に応じた中邑はドリームカードが決まった裏舞台と、ムタ戦への思いを激白した。

 世界中のプロレス関係者・ファンを仰天させるビッグサプライズは、ノアの東京・有明アリーナ大会の第4試合終了後だった。会場ビジョンに来年元日決戦の参戦選手としてムタの名前がコールされ、対戦相手として中邑が発表されたのだ。

 代理人・武藤敬司の引退に伴い来年1月22日横浜アリーナ大会でラストマッチを迎えるムタと、世界最大団体・WWEの第一線で活躍中の中邑によるドリームマッチ。映像内で中邑は「なんだ? 夢か? 幻か? 紛れもない、現実だ」と不敵な笑みを浮かべつつ「言葉はいらねえな、これは奇跡だ」と腕をぶした。

 過去には2018年9月にKENTAがノアに参戦した例もあったが、WWEのメインロースターが他団体で試合をするのは異例中の異例と言っていい。

 関係者の話を総合すると、ノアは武藤の引退決断直後から引退ロードの相手として中邑をリストアップ。当初は折り合いがつかなかったが、7月に会長兼CEOのビンス・マクマホン氏が引退した後の新体制とも粘り強く交渉を続けた。最終的に合意に達したのは今月26日のことで、まさに執念が実った格好だ。

 実現に至るには、中邑本人の強い希望と尽力もあった。本紙の取材に応じた中邑は「WWEの中に背中を押してくれる人もいた。奇跡としか言いようがないですよね。もちろん、やりたいと思ってました。誰も踏み入れたことのない領域というか、誰もこじ開けることができなかった扉を開いたわけだから。ハッハッハ…、リアル『Fоrbidden Dооr(禁断の扉)』ですよ」と、歴史的な一歩に胸を張った。

 共通の師匠にあたる〝燃える闘魂〟アントニオ猪木さんが1日に死去したばかり。ドラマチックなタイミングでの夢対決実現となる。中邑は「本当に運命的だとも思うし、そこを実現するために尽力したのもあるし。過去、武藤敬司とは2度試合してますが、グレート・ムタとは初遭遇、最初で最後。間違いなく自分は時代の奇跡の中にいるんだろうと思ってます」と豪語する。

 さらに「ただ、ここで必要以上に猪木さんは意識しないですよ。でも、ちょっと猪木さんふうに言うなら『一寸先はハプニング』ってね」と、師匠の言葉を引用した。

 中邑が日本で試合をするのは2019年6月のWWE日本公演(両国)以来、約3年半ぶりとなる。しかも、帰還地が古巣の新日本プロレスでなくノアのリングというのも衝撃的で刺激的だ。

「まあ…中邑真輔らしいなって。戦う理由はあるから。(相手が)グレート・ムタだから。ノアだからとか新日本だからとかは全く考えてないですよね。そういう次元の話じゃないんで。マジでたぎる、楽しみですよね」

 23年のプロレス界は、まさしく〝奇跡の一戦〟から幕を開ける。