巨人が20日のドラフト会議で、高校通算68本塁打を誇る香川・高松商の浅野翔吾外野手(17)を事前公表通り1位指名。競合した阪神との抽選の末に原辰徳監督(64)が当たりくじを引き当て、交渉権を獲得した。
ついに〝黒歴史〟に終止符だ。右手で引いた当たりくじを確認した瞬間、原監督は右の拳を何度も握り締めた。全身の血液が沸騰したかのように、顔面は真っ赤に染まり、歓喜のあまり声が何度も裏返った。
「自然に私の素が出たと思います。自宅からここに来る間も道順を変え、靴も新しいのをはき、ネクタイもスーツも(新調した)」。くじでは過去1勝11敗で球団としても「11連敗」の不名誉記録…。「くじに弱い巨人」のレッテルを貼られ続けた中、球団幹部はこんな声を上げていた。
「くじ運が悪いとよく言われるけど、そもそもウチが引いた時に当たりくじが残っていないケースも多かった。これは、それだけシーズンでリーグ上位の成績を残してきたから。ネガティブな部分ばかりクローズアップされがちだけど、そういうところもちゃんと書いてよ。まあ、外れたことは事実なんだけど…」
くじは下位チームから引く「ウェーバー方式」が基本だ。巨人は2001年からの21シーズンで18シーズンがAクラス(優勝=9度、2位=3度、3位=6度)。Bクラスは3度で、おのずとくじを引く順番は後ろになってきた。01年以降に18度参加した抽選で、実際に当たりくじが残されていたのは5度(05年、06年、08年、11年、19年)。その5度のうち、05年の辻内(引退)と08年の大田(現DeNA)を引き当て、当たりくじさえ残っていれば「勝率40%」だった。
そうそう訪れないBクラス転落を逆手に「今年こそはいける!」との機運が高まった中での指揮官の大仕事。屈辱の1年の最後に大逆転のドラマが待っていた。












