プロ野球のドラフト会議が20日に都内のホテルで行われた。今年は9球団がドラフト1位指名を事前公表するという異例の展開となった。

 事前公表のまますんなり単独指名が確定したのは、ヤクルト・吉村貢司郎投手(東芝)、オリックス・曽谷龍平投手(白鷗大)、ソフトバンク・イヒネ・イツア内野手(誉高)、西武・蛭間拓哉外野手(早大)、広島・斉藤優汰投手(苫小牧中央)、中日・仲地礼亜投手(沖縄大)、日本ハム・矢沢宏太投手(日体大)の7選手。

 事前公表していなかったDeNAは松尾汐恩捕手(大阪桐蔭)を単独で1位指名した。

 巨人が事前公表した浅野翔吾外野手(高松商)は、阪神も1位指名して競合に。楽天が事前公表していた荘司康誠投手(立大)は、ロッテも1位指名して競合した。抽選の結果、浅野は巨人が引き当て、荘司は楽天が交渉権を獲得した。外れ1位は阪神が森下翔太外野手(中大)を、ロッテは菊地吏玖投手(専大)を指名した。

 元ロッテスカウトで本紙評論家の得津高宏氏は「原監督のにこやかな顔を久しぶりに見ることができましたね」と、浅野を引き当てた巨人・原監督を祝福すると、異例の展開となった今年のドラフト会議を「逆指名があった時代はともかく、これだけの球団が事前に指名を公表したドラフトは記憶にないですね。担当スカウトとしては会議当日を落ち着いて迎えられそうな気もします。事前公表のメリットとしてはドラフト直前に出回る、ちょっと怪しいネガティブ情報に振り回される必要がないということと、他球団の出方が事前に分かるため、対策が立てやすいという点でしょうか。デメリットは臨機応変な対応ができないことですが、来年以降もこうなるかどうかは…。超A級の選手がいるかどうかと、口火を切る球団がでてくるかしだい。ただ、近年くじ引きで負けが続いていた巨人は今年うまくいったので、来年以降も事前公表してくるかもしれませんね」と話した。