打撃陣へのテコ入れだけではもったいない――。5年ぶりBクラスからV奪還への「劇薬」として入閣した巨人・大久保博元打撃チーフコーチ(55)に〝宣伝部長〟役としても期待がかかっている。

 ジャイアンツ球場で行われている秋季練習で大久保コーチは小林、広岡、菊田らを熱心に指導。野手全員の新メニューに15項目の「ケース打撃」を導入するなど連日、精力的に動いている。

 西武で打撃コーチ、楽天で打撃コーチ、二軍監督、一軍監督を歴任した同コーチは一方で「人気ユーチューバー」としての一面も持つ。居酒屋経営者、野球解説者を務める傍ら2020年に開設した「デーブ大久保チャンネル」は西武、巨人OBを中心にゲストを招き同コーチが巧みなトークで話を盛り上げる。フォロワー数34万人超に急成長し、人気動画は267万再生を誇る。 

 そんな〝優良コンテンツ〟も現役コーチとなれば守秘義務も発生し、発言も制限されそうなものだ。ところが今村司球団社長(62)は「大久保コーチには今後も配信を続けてもらいたい。どんどん情報を発信していってほしい」と異例のゴーサインを出した。

 日本テレビ出身の今村社長はSNSでの動画発信に注力している。ユーチューブの球団公式チャンネルをフォロワー数55万人まで成長させた。一方では現役選手による発信も積極的に応援中。重信慎之介外野手の個人チャンネルに自ら登場し、ドライブトークを繰り広げたこともある。こうした経緯から大久保コーチが持つ発信力を新規ファン獲得のため活用していく考えだ。

 大久保コーチも「自分は打撃を向上させてチームを優勝させるのが仕事」としながらも「(動画配信も)できる範囲でやっていきたい」と球団と相談しながら続けていく意向を示した。早速17日には「巨人軍の大久保です」と新動画を配信。「原監督からも『ドンドン発信していこうじゃないか』と言っていただいた」とファンに報告している。

 今後は球団公式チャンネルとのコラボなどが期待される。巨人の攻撃力向上と合わせて同コーチの発信力からも目が離せそうもない。