ソフトバンクの王貞治球団会長(82)が、2位からの逆襲を目指すCSに向けて〝戦いの心得〟を説いた。

 シーズンはオリックスと同率の76勝65敗2分け。直接対決の差で優勝を逃した。それでもCSがある。8日からはペイペイドームで西武と対戦し、勝ち抜けば日本シリーズ進出をかけてオリックスに挑むことができる。

「(短期決戦では)とにかく大胆に行くこと。まあ、特に第1ステージの頭は勝ちたいよね。王手になるわけですから。あとは特別なことはやることないんですよ。普段通りやればいい。自分たちがやれることをやればいいんだから。勝負事の結果はコイン投げと一緒で表か裏か開けてみないと分からない。表を出すつもりで頑張ろう。それだけでいいんじゃないか」

 前日には円陣でナインに「もう終わったことは変えようがない。やり返すチャンスはある。その権利が我々にはあるから、前に、前に、進んでいこう」と訓示した。ここまで来れば、のるかそるか。気負う必要はない。自分たちの野球を信じて戦うのみというわけだ。

 今季から特別チームアドバイザー兼務となり現場復帰。選手、首脳陣を支えてきた。就任時に「選手と距離を縮める意味で肩書きをいただいた。選手たちからも堅苦しいことではなく、ドンドン来てくれたら」と口にしていた通り、選手に寄り添ってきた。

 以前までは連絡を取る手段は主に電話だったが、今季からはショートメール(SMS)を駆使。構えさせることなく、より頻繁にやり取りをした。離脱した選手へのエールや、復帰した選手へのゲキ。悩んでいる選手には技術面、メンタル面でのアドバイスも送ってきた。もちろん、首脳陣にも同様だった。

 就任後、王会長は冊子を自作してナイン全員に渡している。伝えたのは〝勝負の心構え〟だった。投じられたコインが表か裏かは神のみぞ知るところだが、大舞台でナインが思い切り躍動してくれることを信じている。