阪神は2日のヤクルト戦(甲子園)を3―3でドロー。指揮官ラストイヤーの矢野監督は、68勝71敗4分けの3位で2022年の公式戦を終えた。

 開幕から1勝15敗1分けというドン底のスタートを余儀なくされながら、何とかCS進出を決めた山あり谷ありの一年。そんなシーズンを象徴するかのように、公式戦最終試合となったこの日は〝異例〟のゲーム展開が繰り広げられた。

 阪神ベンチは先発・西純を3回無失点の段階で交代させ、自慢の中継ぎ陣を早い段階からマウンドに投入。6回には熊谷の三ゴロの間に待望の先制点を挙げ、1―0で9回を迎える。

 ここで守護神としてチョイスされたのは、開幕・ヤクルト戦(3月25日、京セラドーム大阪)で1回4安打3失点の大炎上を喫して救援に失敗したケラー。シーズンを通してチームからの信頼を取り戻した助っ人の、いつも通りの活躍を誰もが期待したが、〝ドラマ〟はここから始まってしまった…。

 先頭・松本友を四球で歩かせたケラーはあっという間に一死一、二塁のピンチを背負うと、宮本に中前適時打をあっさりと許し、ゲームは1―1の同点に。なおも二死満塁とされ、古賀には遊撃への適時内野安打を献上し1―2。たまらず阪神ベンチはケラーの降板を決断したが、続く小林も山崎に押し出し四球を与え、スコアはついに1―3…。土壇場で試合をひっくり返された虎党たちからは容赦ない怒号が飛んだ。

 だが、阪神はその裏、梅野と栄枝に適時打が飛び出し、3―3の同点に追いつくことに成功。ゲームは延長戦へと突入したが、ここで問題が発生する。中継ぎ陣や代打、代走要員を9回までに惜しみなく投入していたため、投打ともに控え要員を使い切ってしまっていたのだ。

 9番手・才木が10回のマウンドに上がると、投手も野手も控え選手はついに「0」に。ここから一人でも負傷退場などがあれば、没収試合となってしまうところだったが、才木が最終12回までの3イニングを無失点に抑え、ゲームは3―3のまま終了。4時間10分のロングゲームとなった。

 試合後の矢野監督は「本当に没収試合になったらどうしようかと(笑い)。『俺の最後の試合が没収試合か~』とドキドキもありながら。才木がよく落ちいて投げてくれたなと思います」と安堵の笑顔。「それでも超積極的にいくところはいくんだと腹をくくっていった」と振り返った。

 正真正銘の〝総力戦〟でもぎ取ったドロー。勝てはしなかったが、負けもしなったこの日の粘りを、8日から開幕するCSファーストステージ・DeNA戦(横浜)につなげたい。