歓喜の瞬間に向けて士気は上がっている。首位ソフトバンクが29日の楽天戦(楽天生命)に5―4で勝ち、優勝へのマジックナンバーが一つ減って「2」となった。象徴的だったのが31歳の選手会長・今宮健太内野手の働きぶりだ。

 4―4の5回二死一、三塁の場面で、安楽の直球をしぶとく右前に運んだ。「負けられない試合が続く中、ここで何とか勝ち越しをという気持ちだけでした。〝熱男魂〟でタイムリー打つことができました。みんなの気持ちを一つにして頑張っていくだけです」。

 これまでも今宮は繰り返し「熱男魂」を使ってきた。この日も前日に今季限りでの退団を表明した「熱男」こと松田の意志を引き継ぐべく力強く口にした。「今後の野球人生を左右する1年」と臨んだ今季は、ここまで3割目前の打率をキープ。勝負強さも光る。攻守の要としてチームをけん引してきた。貴重な勝ち越し打は2本目の適時打だった。

 初回に相手先発・滝中を攻略した。デスパイネ、牧原大、今宮、グラシアルの4連続タイムリーでいきなり4点を奪ってKO。優勝への執念で集中打を浴びせた。先発・森が3失点して2回途中で降板したのは誤算だったが、大関が復帰後最長の2回2/3を投げるなど、スクランブル体勢のブルペン陣が懸命にバトンをつないでカバーした。

 30日にソフトバンクが楽天に勝てば2位オリックスがロッテに引き分けるか負けで、ソフトバンクが引き分けてもオリックスが敗れれば、2年ぶり20度目(南海、ダイエー時代を含む)、1リーグ時代を含めると22度目の優勝が決まる。最後までチーム一丸となって戦い抜き、頂点をつかむ。