異例訓示のワケは…。首位ソフトバンクは20日の日本ハム戦(札幌ドーム)に3―1で競り勝ち、連敗を3で止めた。マジックは4日ぶりに減って「8」。先発の石川が5回まで無安打に抑える好投で7勝目。右腕に報いるように、打線も柳田の21号ソロなどで効果的に加点して逃げ切った。
最下位相手に敗れれば“地獄絵図”が広がる分岐点となる札幌での今季最終戦だった。前日までのオリックスとの「天王山」によもやの3連敗。覇権を争う相手に「ゲーム差なし」に詰め寄られた。さらに、この日は大阪からの移動ゲーム。日本ハムとの一戦を前に球団内にはこんな声があった。「負ければBクラスも十分にあり得る」。ライバルとの直接対決で神経をすり減らした上に一つも勝てず、心身ともに疲弊した状態…。坂道を転がり落ちる不安要素が揃っていたからだ。
札幌ドームに到着すると、藤本監督が動いた。ロッカールームに選手、コーチ全員を集めると異例の訓示。「11連戦の11試合目。気力も体力も減ってきているかもしれないけど、シーズン残り10試合だから思い切っていこう。ミスしても使った監督、コーチの責任。選手のせいじゃないから、消極的にならず思い切っていこう」。まだ「首位」の座は明け渡していない。勝負の分岐点だからこそ送ったメッセージだった。
この試合、前日に勝利目前で同点打を献上したモイネロが左肩の違和感でベンチを外れた。貴重な長距離砲・デスパイネも2試合連続で欠場…。戦力的にも厳しい中、ふんどしを締め直したナインは勝利への執念を見せた。
今季13勝11敗1分けと苦戦したビッグボス軍団から、価値ある白星をつかみ取って首位を堅守し、残すは9試合。このまま勝ち続けるのみだ。












