熱き「ドラゴンメッセージ」から目を離すな! 〝炎の飛龍〟藤波辰爾(68)が、自身のデビュー50周年記念ツアー最終戦「DRAGON EXPO 1971」(12月1日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で、新日本プロレスの棚橋弘至(45)とシングルで対戦すると発表した。この試合を通じ、ドラゴンは〝愛弟子〟に今だからこそ伝えたいことがあるという。さらに直系の後輩にあたる武藤敬司(59)の引退試合決定を受け、胸中も吐露した。

 棚橋との対戦の機運が高まったのは「ドラディション」5月の後楽園大会だった。新型コロナウイルス感染から回復したばかりの藤波に代わりメインの6人タッグ戦に棚橋が出場。その試合後、藤波は自らドラゴン殺法を直伝した〝弟子〟にシングル戦のラブコールを送っていた。

 試合を通じ、棚橋に伝えたいことを問われた飛龍は、間髪を入れず「プロレスのすばらしさです」と即答した。それは、棚橋がベテランの域に達したからこそ伝えたいのだという。

「50年いろんなことを学んだ今でも、プロレスには学ぶことがあるんです。例えば若い時には本能的に相手に対峙できるけど、40~50代になるとそうはいかない。体的にできないことも出てきますから。だけど、それを経験で補えるんです。そういうところを、棚橋に伝えたいですよね」

 今や棚橋は新日本で若手からの突き上げを受ける立場。それでも会見であえて「今の新日のトップを走る選手」と評したのは「まだまだこれからの年齢だ」とハッパをかけたい思いがあるのだ。

 一方、自分よりひと回り若い59歳で引退を決めた直系の後輩、武藤敬司の決断にも思うところがあった。来年2月21日、東京ドームで引退試合を行う武藤について「僕もケガとの戦いで歯がゆい思いをして、選手生命を絶たれてもおかしくないことが何度もあった」とつぶやく。それでも現役を続けてきた理由を「僕自身が〝プロレス〟というあこがれの世界に雲をつかむ思いで入っているので一日でも長く現役でいたいっていう一心ですよ」と説明した。

 その上で、武藤のみならず自身より先にリングを下りる後輩たちに「過去に余力を残して引退せざるを得なかった選手を見てきている。上がりたくても上がれない選手のためにも、僕は意地でもリングに立ちたい」。引退に関して「僕は本当に、重く受け止めているんです。『プロレスの引退って、またどこかで復帰すんだろう』とかいう人もいるけど、僕にそれはない。いつかリングを下りる時が来るんでしょうけど、その時スッパリ辞めます」と笑顔を見せた。

 最後の最後まで走り続ける覚悟。まずはその〝哲学〟を愛弟子の棚橋に叩き込むつもりだ。