【取材の裏側 現場ノート】「やればできる」は「魔法の合いことば」だ。以前に記者が「ティモンディ」の高岸宏行と前田裕太の2人を取材したのが、まだブレーク前だった4年前の夏。高校野球の名門・済美高校出身の“野球芸人”としてお笑いファンの間では知られていたが、まだお茶の間には広く知られてはいなかった。
当時は夏の甲子園で金足農の吉田輝星投手(現日本ハム)が“金農旋風”を巻き起こしていたこともあり、本紙「野球探偵の備忘録」のコーナーで、球児の思いを誰よりも分かるティモンディに独占インタビュー。高岸は終始おなじみの“高岸ワールド”全開で、時折なぜか涙も見せながら感情表現を爆発させ、前田が冷静にいなすという息の合った掛け合いを見せていた。一部の間では「高岸はあのキャラクターを演じているのではないか」との声もあるが、この表情こそが本来のありのままの姿であることは間違いなく断言できる。
最も印象的だったのは、将来の夢について話題が及んだ時のこと。高岸は「愛媛の高校野球の試合で始球式ができれば。当時は自分も愛媛で名の知れた投手だったので、芸人として売れてから『投手・高岸』と『芸人・高岸』の対決を皆さんにお見せできれば!」と宣言。前田も「夢のまた夢ですけどね」とつぶやいていたが、年月を経て人気が急上昇。いまや引っ張りだこのタレントとなると、プロ野球での涙の始球式や、まさかのプロ野球球団入団(栃木ゴールデンブレーブス)…と、予想以上の夢をいくつも現実のものとしてきた。
14日、相方のプロデビューを見届けた前田も「本当にありがたいですよね…。まだまだ少しずつですけどね(笑い)」と笑みを浮かべながら、ここまでの軌跡を思い返していた。
済美高校の校歌の歌詞にある「『やればできる』は魔法の合いことば」。今では高岸のトレードマークともなっているが、その言葉を体現した男たちこそ、ティモンディなのかもしれない。












