巨人が息を吹き返してきた。一時は最下位転落の危機にも瀕したが、2日からの後半戦は8勝4敗で借金を1まで減らした。前半戦は得点を上回る失点で低迷。チーム防御率3・93は依然として12球団ワーストながら、8月に限れば同2・69とV字回復を見せている。チームが安定しつつある要因は何か? 原辰徳監督(64)が下した新助っ人野手2人に対する起用法の大転換が指摘されている。
3カード連続の勝ち越しを決め、リーグ3位に浮上した巨人は16日から2位DeNAと横浜スタジアムで3連戦。初戦は新型コロナ感染からの復帰となるエース菅野が先発し、仙腸関節炎で離脱していた主将・坂本も約1か月ぶりに合流予定となっている。
投打の柱を欠きながらも今月は貯金4。投打の歯車もかみ合い始め、後半戦のチーム防御率は2・69と上々だ。チーム全体が落ち着き始めた感もある一因には、アダム・ウォーカー外野手(30)とグレゴリー・ポランコ外野手(30)の起用法の変化が挙げられている。
チームスタッフの一人は「打撃は2人とも本当に頼もしい。それこそ、打撃の貢献度は最近の助っ人ではいないぐらい」と感謝しつつ「ただ、どうしても守備のほうがね…。ヒットが二塁打になったり、普通なら三塁でストップのところが『GO』で点を取られたり。その分、毎試合ホームランでも打って取り返してくれればいいけど、そんなにうまくはいかない。やっぱり投手陣は苦しかったみたい。ライトとレフトの両翼に不安があると、なかなか安心して投球できない。そういうこともあって使い方を変えたようだ」と明かした。
両助っ人の打撃成績はウォーカーが打率2割7分2厘、19本塁打、44打点でポランコは同2割4分9厘、18本塁打、44打点。攻撃面では大きな戦力となっている一方、2人とも課題の送球が上達したとはいえ〝一線級〟とは言い難い。
前半戦は打力重視でウォーカーを左翼、ポランコを右翼でスタメン起用し続けたが、後半戦から守備位置を左翼だけに限定。相手先発が右投手の場合は左打者のポランコがスタメン出場し、ウォーカーは代打待機となり、左投手ならその逆という具合だ。攻撃力を極力残しながら外野の守備力を上げ、防げる失点を最小限に抑えたい――。原監督ら首脳陣の間で、そうした総合的な計算が働いたという見立てだ。
ただでさえ孤独なマウンドに立つ投手陣にとって、不安は一つでも少ないほうが投球面で追い風となる。DeNAとの上位対決に向け「先発ピッチャーが頑張り、粘って粘って1点でも上回る。そういう野球をしたい」と語っていた原監督。後半戦から導入した〝新布陣〟でどこまでチームを浮上させられるか。












