巨人は28日の広島戦(マツダ)で攻守に精彩を欠き、4―6で連敗。再び5位に転落し、最下位の中日に1・5ゲーム差まで迫られた。投手陣の〝四死球病〟は改善されず、守備でもリーグ最悪の74失策…。来季に向けた課題が山積みとなる中、本紙専属評論家の大下剛史氏は「一発頼み」のチームづくりの限界を指摘し、走塁面を含めた抜本的な改革を唱えた。
無残な敗戦だった。初回に2点を先制した直後、先発・赤星が3四死球を与える乱調ですぐさま同点。4―4の5回は2番手・今村が与えた四球に吉川の失策が絡んで勝ち越され、8回無死満塁のチャンスでは1点も奪えず競り負けた。
今季最大の課題だった制球力の向上は改善されず、リーグワーストの405四死球。そこへ守乱が追い打ちをかける悪循環に、原辰徳監督(64)は「2月の1日をもう一度迎えたいよ、2022年の。それくらいの心境ですよ」。とはいえ、時間を戻せるわけもなく「今さら技術を自分で疑っても仕方がない。その1球にかけるという強い集中力。最終的には負けん気というものがないと」と〝全集中〟を求めた。
来季に向けても投手陣の再建や守備の改善は不可欠。だが、今カードを見届けた大下氏は攻撃面にもメスを入れた。
「あの走塁は今季の巨人を象徴するようなシーン」としたのは、4―6で競り負けた27日のカード2戦目。8回に二死満塁のチャンスをつくり、岡本和の2点適時打で一時は同点に追いついた。しかし、大下氏が指摘したのは、先頭打者として四球で出塁した俊足・松原の走塁だった。一死後に坂本が右中間へ打球を放つと、松原は一、二塁間でストップ。中堅手・大盛の前に落ちることを確認し、ゆっくりと二塁へ進んだ。
大下氏は「あの程度の打球判断に迷ったのだろうか。十分に三塁まで進める打球だった。ベンチも一、三塁の状況をつくり、プレッシャーをかけたかったはず」とし「リーグ2連覇した時(2019、20年)の巨人は、打つだけでなく足で相手を揺さぶる意識も感じられた。それがどこへ行ってしまったのか。今季は本塁打が出なければ負けても仕方がない、というような大味な野球ばかりをしている印象だ。もう少し緻密で細かい野球もやらなければ、安定して勝つことは難しい。指導者たちは選手をどう教育していくか」と断じた。
お家芸の一発攻勢も、相手に与えるダメージは計り知れない。ただ、破壊力ではヤクルトに本塁打数(145本、巨人=133本)、得点数(514点、巨人=453点)とも抜き去られた現実もある。Bクラスに低迷する巨人は走攻守で課題山積だ。












