阪神・糸井嘉男外野手(41)が自身の来季の去就について、球団と話し合う場を設けることを申し入れたことが5日までに判明。チーム最年長の大ベテランは今季ここまで61試合に出場して打率2割2分2厘、3本塁打、22打点。出場機会も年々減少し、現役引退も視野に入れているとみられる。独特な〝宇宙人キャラ〟で虎党からも愛されてきたが、ストイックに野球に取り組む姿勢は、若手選手の貴重な〝生きた手本〟。CS出場、そして悲願の日本シリーズ制覇へ向けて、最後の戦いに挑む矢野阪神にまたも衝撃が走った。
糸井はこの日の昼、自身のツイッターに「紙面にぎわしてしまい… しっかり話しまた、ご報告させてください」(原文ママ)と投稿。一連の報道が事実であると認めた上で、自身の〝節目〟が近いことを濃密に匂わせるツイートは大きな反響を呼んだ。
日本ハム時代の同僚・森本稀哲氏や鶴岡慎也氏もこの投稿をすぐさまリツイートしたが、現米パドレスのダルビッシュ有は「今電話で(糸井と)話しましたが、凄く元気で『ダル、カナダってどこ?』って聞かれました」と糸井とのやり取りを暴露。「もちろん『アメリカです』と答えました!」と続け、傷心に沈む多くのフォロワーたちを和ませた。
2016年オフにオリックスから阪神にFA移籍した糸井だが、打率3割8厘、16本塁打、68打点をマークした18年以降、出場試合数や打撃成績は徐々に低下。手術した左足首やヒザの不安にも悩まされる日々が続いた。再起を期した今季は、春季キャンプから若手たちに交じり連日フルメニューを消化。その努力も実って開幕スタメンの座に返り咲き、4月は月間打率3割1分3厘をマーク。超人健在を強く印象付けた。
前出のダルビッシュとの絡みにみられるド天然なキャラクター。外国人選手や佐藤輝ら15歳以上年下の若手とも積極的に交流しようとするオープンな性格。そして不惑を超えてなお、ストイックに野球に取り組む姿勢。これらの全てがあってこそ、糸井はチームの精神的支柱たりえた。
5月以降は徐々に打撃成績が低下し、ベンチを温める日が続いた。8月3日の巨人戦(東京ドーム)の試合終了後、ほとんどの選手が宿舎へ早々と引き揚げる中、この日出番のなかった糸井は一人で約1時間、球場内でバットを振り続けた。大ベテランの〝居残り練習〟に最後まで付き添った球団関係者も「糸井はよく周囲から宇宙人とか言われるけど、野球に関しては本当にストイック。数字が残せていなくても一軍にいるのは彼が若手たちのいい見本になってくれるから。ベテランの力が本当に必要になるのはこれからの夏場だよ」と背番号7の逆襲劇に大きな期待を示していた。
だが、糸井は直後の同月10日に新型コロナウイルス感染が判明し、二軍での再調整を余儀なくされることに…。チームもこの月は大型8連敗を含む12勝13敗と負け越し、優勝戦線から大きく遠ざかった。
ここまで127試合を消化した阪神は61勝63敗3分けのリーグ3位。4位・広島と5位・巨人にそれぞれ2ゲーム差で追われる中、〝最低ノルマ〟のCS切符確保へ緊張感ある戦いが続く。今季限りでの退任を既に表明している矢野監督だけでなく、愛すべき宇宙人センパイのためにも極上の花道を用意できるか。虎ナインたちの秋の戦いぶりに注目したい。












