新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」27日後楽園ホール大会のDブロック公式戦で、IWGP・USヘビー級王者のウィル・オスプレイ(29)が高橋裕二郎(41)を下し開幕2連勝を飾った。悲願の初制覇へ好調をキープしているが、一部で注目を集めているのは史上唯一の外国人G1覇者ケニー・オメガ(38=AEW)との〝場外乱闘〟だ。オスプレイはその内情を明かすとともに、リング上での直接対決の可能性についても言及した。
ピンプジュース(変型DDT)を浴びて窮地に陥ったオスプレイは、BIG JUICE(インプラントDDT)を阻止するとローリングエルボーで形勢逆転。最後はポップアップ式エルボーからのヒドゥンブレード(ランニングバックエルボー)で3カウントを奪った。
US王者として臨む今大会は、開幕2連勝と初制覇へ視界良好だ。その一方で周辺はなにかと騒がしい。かねて〝犬猿の仲〟だったケニーと、SNSなどを通じた挑発合戦が激化。今月にはケニーの必殺技をパロディーにしたオスプレイの新作Tシャツの販売が差し止められるなど、穏やかではない事態となっている。
一連の流れについてオスプレイは「リングとは無関係で、根の深いところで彼の人間性を嫌っている。必要以上にケニーの名前を出したくはないけど、彼がケンカを売ってくるなら思っていることをぶつけていく」と心情を明かした。両者の関係は2019年1月にケニーが新日本を退団した後もしばらくは良好だったという。「『自分の穴を埋める選手が育ってほしい』と、俺に対しても助言をくれたりサポートをしてくれた。でも俺がこうして成功を収めたら、手のひらを返したように俺の試合を『大したことない』とか『技をパクっている』とか指摘してくる。面と向かって直接言ってくればいいのに、SNSでファンに間接的にメッセージを送っているところが男らしくないよな」と批判した。
G1制覇を果たせば、史上唯一の外国人覇者として名を残すケニーに肩を並べることになり、新たな火種になる可能性もある。オスプレイは「俺のことを『劣化版のケニー』だとかふざけた意見を言われないよう、これからも最高の試合を見せて優勝する。もし俺がG1で優勝してもまだケニーがそういうことを言ってくるのならば、直接対決という道も開けてくるのかなと思っている。俺としては、試合をやりたいんだったら早く決着をつけようぜというくらいの気持ちでいるよ」と言い切った。
揺るがぬ自信を胸に頂点へ突き進むUS王者。ケニーは現在長期欠場中だが、いつの日か新旧外国人G1覇者対決は実現するのか――。