世代交代の旗振り役として、今年もルーキーがその一端を担いそうだ。阪神のドラフト3位左腕・桐敷拓馬(22=新潟医療福祉大)が6日の楽天戦に先発。4回無失点で開幕ローテーション入りの可能性を大きく膨らませた。
初の聖地・甲子園で堂々のマウンドさばきを披露。本人も「自分のピッチングで粘り強く投げられたなと思います」と振り返れば、矢野監督も「これぐらいはやると思っていた。ある意味、期待通りと言うか、もうちょっとよくなる」。順調ならヤクルトとの開幕3連戦での先発起用もありそうだ。
ルーキーの台頭は虎の未来にとっても朗報だ。昨季は佐藤輝、中野らがプロ1年目からレギュラーを奪う活躍を披露。Vこそ逃したが、次代の中心選手については確実にメドをつけた。同様の現象を今季は「投手陣でも」と望む声は多い。
球団関係者も「佐藤輝や中野の台頭で、チームの野手の勢力図が、一気にガラッと変わった」と断言し「それまで内野なら木浪とか北條、外野なら高山とか陽川とか〝候補〟はずっといたなか、新しい名前がパーンと出て、そのまま一気に(レギュラーに)定着した。抜かれた選手の胸中が穏やかでないのはもちろん分かるけど、これは、ある意味では望ましいこと。そうなれば、球団も将来のチーム編成をより練りやすくなる。球団にはプラスしかない」。
世代交代が一気に進んだことで、次代のチームの輪郭も描きやすくなるためだ。
一方で、投手陣は同じく昨季、ルーキーだった伊藤将が10勝と新勢力として定着したものの、他の先発陣の顔ぶれは西勇、秋山、青柳など右のアラサー層が中心。伊藤将に加えもう一枚、20代の桐敷が今季、定着となれば、よりバランスが取れた布陣になり、左腕という点でも、願ったりかなったりだ。故障明けで出遅れた高橋や今季は中継ぎに専念する岩貞ら近年、年間を通じ安定したパフォーマンスを見せていない面々にも、これ以上ない〝刺激〟にもなる。
「競争」が原理原則のプロの世界で昨季のルーキー3人衆が作った流れを、桐敷が受け継ぐことができるか…注目だ。












