Jリーグ各クラブで〝ベテラン切り〟が加速している。来季J3に降格する相模原が9日、2002年日韓W杯で大活躍した元日本代表MF稲本潤一(42)と来季契約を結ばないことを発表したことに、代表OBはベテランを軽視するサッカー界の現状を嘆いた。

 すでに今季は稲本をはじめ日本代表経験者のDF槙野智章(34)、DF宇賀神友弥(33)、MF山瀬功治(40)、DF森脇良太(35)、DF安田理大(33)らがいずれも契約満了で所属クラブを失った。この状況に同OBは「クラブの経営が苦しい中、首を切られるのはベテランからになる」と指摘した。

 その上で「新型コロナウイルスの影響もあって各クラブの経営は相当厳しいと聞いている。そうなると、若手ではなくって伸びしろも少なく、年俸の高いベテランから切られていく。だから槙野とか多くの選手が契約満了という名のリストラになったわけでしょ。しばらくは、この流れが続くんじゃないか。本当に残念だね」と語った。

 すべてのJクラブに当てはまるわけではないものの、かねてサッカー界では各クラブの深刻な経営難から今オフに「リストラの嵐が吹く」と各クラブの大粛清が予測されていた。多くの実力者が居場所を失うとともに、大幅な年俸ダウンを提示されたベテランもおり、年長者への風当たりは強まるばかりだ。

 同OBは「クラブ経営が厳しいのは理解している」としながらも「日本代表で戦っていた選手はもちろんだけど、経験を伝えるとか、ベテランにしかできないこともある。若手の勢いだけでは強いチームはつくれない」と憤っていた。