全日本プロレス5日の後楽園ホール大会で、頚椎椎間板ヘルニアにより長期欠場中の野村直矢(28)が年内で退団することを発表した。

 野村は2014年3月にデビュー。17年7月にはジェイク・リーとのタッグで世界タッグ王座を奪取し、19年3月には当時の3冠ヘビー級王者・宮原健斗に挑戦するなどホープとして将来を嘱望されていた。

 この日のメインイベント前に諏訪魔から「現在長期欠場中の野村直矢から大事な報告があります」と呼び込まれた野村はスーツ姿で登場。「長い間欠場してファンの皆さま、心配をかけてどうもすみませんでした。今回大きな怪我をして、いろいろと考えて、そして新たにやりたいことが見つかりました。なので、全日本プロレスを退団させていただきます。待っていてくださった皆さま、突然のご報告、本当に申し訳ありません」と発表すると、一部のファンからは悲鳴のような声もあがった。

 さらに野村は「最後に、自分勝手だとは思うのですが、退団前に全日本プロレスでラストマッチがやりたいです。ケジメのラストマッチ、どうかよろしくお願いします」と直訴した。

 バックステージでも野村と並んで取材に応じた諏訪魔は「相当悩んだことかと思います。本人の意思は固いので尊重するしかない。先のある選手ですから、また笑顔で会えることが来ることを祈ってます」とした上で、ラストマッチにも「全日本としては当然、早急に検討します」と前向きな見解を示した。

 野村は現段階で「新たにやりたいこと」についての具体的な言及を避けつつ「自分の人生なので自分で決めました。(ラストマッチは)教わったこと、学んだことを思いきりぶつけて、最後の雄姿を見ていただければ」と話した。