阪神・佐藤輝明内野手が13日のヤクルト戦(甲子園)で決勝の24号2ランをマーク。膠着したスコアレスの展開を打ち破る値千金の一撃で、チームを2―1の勝利に導いた。

 この日も甲子園上空で吹き荒れていた左打者の天敵・浜風を規格外のパワーでねじ伏せた。場面は0―0の6回無死二塁。カウント0―2まで簡単に追い込まれたが、ここから粘り強くボール球を見極めて、2―2からの6球目チェンジアップを完璧なタイミングでインパクト。確信の当たりにバットを放り投げ、右翼ポール際に吸い込まれていく白球を見届けると、長距離打者だけが味わうことを許される快楽と余韻を存分にかみしめながらダイヤモンドを一周した。

 会心のスタンドインではあったが、佐藤輝本人は「ヒットを狙って先制点を」という心境で打席に臨んでいたと、試合後の記者対応で明かす。「感触は今年一番? どうですかね。かなりいい感じだったと思います」と充実の表情で振り返った。

 ルーキーイヤーの2021年と24年に記録した自己最多のシーズン24本塁打に今季は、85試合消化時点で早くも到達。ここから先は眼前に広がる一面の処女雪の上に、一歩ずつ新たな足跡を刻んでいくこととなる。「いいペースで本塁打を打てている。まだまだ打ちたいなとは思いますけどね」。入団以来、破格の将来性を嘱望されてきたプロ5年目の26歳。ついに今、本格的な才能開花の季節を迎えている。