タイで開催中のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)でラフプレーにより解雇された中国1部広州FCのDFグァン・ハオジン(26)に、中国で〝擁護論〟が広がっている。

 グァンは15日に行われた1次リーグ第1戦のジョホールDT(マレーシア)戦に出場し、0―4の後半25分に相手と競り合って倒れた後にプレーとは関係ないところで背後から頭部へハイキックを食らわせて一発退場。一夜明けてクラブはサッカーでは考えられない暴挙としてグァンを解雇する厳しい処分を下した。

 この処分が波紋を広げており、中国国内ではグァンを擁護する意見が広がっている。

 中国メディア「フットボールニュース」は、チームメートの話を伝えながら「グァンは普段は非常に穏やかで、コミュニケーションを取ることをいとわないすばらしい選手だ」と解雇は行きすぎた処分との見解を示した。
 また同国メディア「多進一点球把」は「DFマグワイアはMFポグバの頭を蹴ったのだから、彼の解雇を強くお勧めする! 広州チームがグァンを解雇したようなものだろう!」と主張。16日のノリッジ戦でイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドのマグワイアがゴール前の競り合いで誤って同僚のポグバの頭部を蹴ってしまったシーンを取り上げ、解雇にあたるプレーではないことを強調した。

 さらに論評サイト「萩竜観世界」は「次の試合で誰も一生懸命やらなくなる」と一つのプレーですぐに解雇されては選手の士気に関わると指摘した。

 一歩間違えば相手の生死に関わる危険極まりないプレーだったが、中国ではグァンへの同情論が高まっている。