女子プロレス「スターダム」12日の大阪大会で、ジュリア(27)がコズミックエンジェルズ(CA)の桜井まい(31)を自身が率いるドンナ・デル・モンド(DDM)に引き抜いた。

 この日のメインでジュリアはMIRAI、テクラと組んで中野たむ、ウナギ・サヤカ、桜井まい組と対戦。グロリアス・ドライバーで桜井から3カウントを奪ってみせた。

 ジュリアが1月新宿大会でDDMに勧誘していた桜井は、この日が体調不良による欠場からの復帰戦だった。試合後のリングでは「久しぶりだな。復帰するの待ってたよ、おめでとう。聞きたいことあったんだよ。言ったよね、お前はそのままでいいのかって。CAにいたら変わんねえぞって。迷って考えてたみたいだけど。答えを聞かせてくれるかな?」と改めて問いかけた。

 これに桜井は「(昨年12月の)代々木体育館で、覆面をかぶって私を襲ったの、ジュリアさんでした。あの時、リングの上で私にDDMに来ないかって言ってくれましたよね。私の答えは、もう出てます。私はジュリアさんの元でプロレスがしたい。だからDDMに入れてください」と応じ、CAを脱退しDDMに加入する意思を表明した。

 目の前でメンバーが寝返って黙っていられないのはCAのリーダー・たむだ。「ちょっと待ってよ。どういうことだよ。あんた、桜井を引き抜いたってこと?」と怒り心頭。だが、ジュリアは「引き抜いたっていうセンシティブな言葉を使うのはやめろ! 物騒だろ!」と反論し、桜井も「私はもうダンスの練習なんかしたくない。もっともっとプロレスがしたい」と言い切った。

 ジュリアは「そういうことだよ。桜井はダンスをしにここに来たんじゃねえんだよ。プロレスがしたくてスターダムに来たんだよ!」とバッサリ。これに対し、たむも「あんたらだってダンス踊ってるじゃねえか。アンタたち2人が裏でつながってたってことはよくわかった。あたしを裏切ってジュリアのとこに行くってことは、どういうことか分かってんだよね。絶対に許さない! アンタたち2人ともだよ、絶対にぶっ潰してやる」と報復宣言を繰り出し、2人につかみかかる修羅場が展開された。

 ともあれ衝撃の移籍により、さらに勢力拡大のDDMは8人の大所帯に。激震に見舞われたCAとの抗争は激化必至となった。