新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」10日広島大会Cブロック公式戦で、〝荒武者〟後藤洋央紀(43)が棚橋弘至(45)を撃破し3勝目を挙げた。

 棚橋の非情の攻めに極限まで追い詰められた。徹底した足攻めにさらされた後藤は、ドラゴン式張り手を浴びて口から大量に出血。ハイフライアタックからハイフライフローを狙われる。 

 それでも後藤はこれを間一髪でかわすと、後藤参式で丸め込む。一人消灯、ミドルキックで反撃に転じ、ツイスト・アンド・シャウトを浴びながらも強引に持ち上げて昇天・改を発射。最後はついにGTRをさく裂させ逆転勝利をものにした。

 これで3勝2敗とし、最終公式戦(16日、日本武道館)との最終公式戦でEVILと対戦する。現在4勝1敗のザック・セイバーJr.に直接対決で敗れているため単独突破の可能性はない。ただしザックと最終公式戦(16日、日本武道館)で激突する内藤哲也、そして現在2敗の棚橋には直接対決で勝利しているため、3選手以上が4勝2敗で並んだ場合は優劣がつかず決定戦が行われる。

 優勝に首の皮一枚残った後藤は「次もしっかり勝って、この暗い世の中に希望の光をともしたいと思います。最後に、自宅で(新日本プロレス)ワールド見ている息子にひと言言わせてください。お父さんは、本当は強いんだ! 最後の最後まで生きて生きて生き抜くぞ!」と絶叫。実に14年ぶりの頂点へ、荒武者の魂の戦いは続く。