新日本プロレス12日大阪城ホール大会で行われたIWGP・US王座決定戦はウィル・オスプレイ(29)がSANADA(34)を破り、第16代王者に輝いた。

 今大会では当初、王者にジュース・ロビンソンに対し、オスプレイとSANADAが挑戦者として3WAY形式で王座戦が行われる予定だった。ところが、急性虫垂炎で3日の日本武道館大会を欠場したジュースは、来日を拒否。これを受けて新日本は王座返上を要求した上で、オスプレイとSANADAによる新王者決定戦を強行した。

 SANADAがUS王座返上の原因となる左目眼窩底骨折を負った3月「NEW JAPAN CUP」3回戦の再戦に臨んだオスプレイは、TKO、タイガースープレックスで劣勢に立たされる。それでもラウンディングボディプレスをヒザで迎撃すると、正面からのヒドゥンブレイド(ランニングバックエルボー)で形勢を逆転する。

 SANADAのオコーナーブリッジもカウント2で返し、後頭部へのヒドゥンブレイドを発射。最後はストームブレイカーで激闘に終止符を打った。

 新王者となったオスプレイだが、ベルト保持者のジュースが来日を拒んだため、この日の王座戦にベルトが間に合わなかった。「なんでベルトがここにないんだ? 腰抜けのジュース・ロビンソンは現れなかった。なんでアイツからベルトを取り上げなかったんだ? 考えたら分かることじゃないのか? 俺はとっくの前から、この会社の運営は揃いも揃って大バカばっかりだと気付いてた。この会社はボロボロだよ。救えるのは俺たちユナイテッドエンパイアだけだ」と怒りをあらわにした。

 ともあれこの日の勝利でオスプレイは、新日本が現在管轄している全てのシングルベルトの獲得に成功。「『NEW JAPAN CUP』、『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』も優勝した。残る宝はあと一つ…ユナイテッドエンパイアが『G1クライマックス』(7月16日、札幌で開幕)を制する」と、真夏の祭典制覇を予告していた。