新日本プロレス20日の札幌大会で行われたKOPW争奪戦は、挑戦者の矢野通(43)が鈴木みのる(53)との「ドッグケージ・デスマッチ」を制しタイトルを奪取した。

 ピンフォール、リングアウト、反則裁定なしで対戦相手をドッグケージに入れた選手の勝利という特別ルール。自身が観光大使を務める北海道登別市のPRキャラクター「登夢くん」とともに入場し決戦のリングに上がった矢野は、いきなり場外花道でドッグケージ攻撃を浴びて大ダメージを負う。そのままドッグケージにも入れられてしまったが、みのるが施錠する前に間一髪で脱出に成功した。

 リングに戻った矢野は手錠で両手をつながれ自由を奪われ再び窮地に。首輪で捕獲されてそのまま場外のケージに放り込まれてしまう。それでも必死の抵抗を見せ、施錠は許さない。ケージに押し込まれている間に首輪を外し、みのるの手首にあった手錠とケージを首輪のリードでつなぐことに成功。体を入れ替えてケージから脱出に成功する。

 形勢を逆転させた矢野は、みのるの入ったケージにセコンドの藤田晃生も投げ込み南京錠で施錠。ケージ収監が完了し、勝利をものにした。

 鮮やかすぎる〝矢野イリュージョン〟を決めた策士は「ダセえ! ダセえ! ワンワンワンワン吠えてりゃいいじゃん! 鈴木みのる、お似合いじゃ~ん!」とみのるを挑発。代名詞とも言えるKOPWのトロフィーを奪回しご満悦の表情だった。