新日本プロレス22日の後楽園大会で、IWGP・USヘビー級王者のKENTA(40)が次期挑戦者の棚橋弘至(45)を完全KOした。

 KENTAは来年1月5日東京ドーム大会で棚橋とV1戦を控えている。試合ルールは反則裁定なしのノーDQマッチが採用される。新日本マット再合流初戦となったこの日は石森太二、エル・ファンタズモと組んで棚橋、ロビー・イーグルス、タイガーマスク組と対戦した。

 ノーDQはタイトルマッチのみのため開始早々のイス攻撃はレフェリーに止められたが、棚橋に対して強烈な打撃からパワースラム、ダイビングフットスタンプを決めていく。15分過ぎには両軍入り乱れる乱戦からファンタズモがサドンデス(右足でのトラースキック)を連射し棚橋とイーグルスを試合から排除。最後はKENTAが孤立したタイガーをgo 2 sleepで沈めてみせた。

 さらに試合後のリング上に大量のイスを並べたKENTAは、合体式パワーボムで棚橋をイス上に叩きつけてKO。「棚橋、いやタナ…いや、ハシ。昨日のコメントでノーDQのルールがいまいち分かんねえって言ってたな。これで分かっただろ。何でもありだよ!」と勝ち誇った。

 挑発的なマイクは続く。「それから、今日ここに来てるお前らに聞きたいんだよ。正直に言えよ。俺に気を遣う必要なんてまったくねえよ。1月5日、棚橋が勝つと思うヤツ…逆立ちしてくれ」と問いかけられた客席で、急に逆立ちできた人間は一人もいない。半ば強制的な〝満場一致〟の支持率を示したKENTAは「おい見たか棚橋、ここにいる全員が俺が勝つと思ってるんだよ。勝ってほしいと思ってるんだよ。お前からはこのベルトに対する愛がひとつも感じられねえんだよ。あんだけ普段、愛を叫んでるくせにな。結局俺が何を言いたいかっていうと、1月5日このベルト持って最後に立ってるのは俺だってこと!」と、最後まで言いたい放題だった。