全日本プロレスの〝暴走専務〟こと諏訪魔(45)が、極悪軍団「ブードゥー・マーダーズ(VM)」に再加入し、6人タッグ戦で本領発揮した。

 29日の後楽園大会でKONO、TARUとVMを結成し、芦野祥太郎、佐藤光留、田村男児組と対戦した。芦野は世界タッグをともに巻いた元パートナーで、田村と佐藤は「エボリューション」のチームメート。文字通りの「決別マッチ」となった。

 VMは試合前のコールと同時にパウダー攻撃を仕掛け、そのまま場外乱闘に持ち込んだ。さらにTARUが田村の首に首輪をつけ引きずり回し、絞首刑で苦しめる。その後も悪の手口で相手を追い込み、会場を騒然とさせた。

 芦野組から反撃を受ける場面もあったが、鉄パイプを持ち出し、ラフ攻撃ですぐに鎮圧。やりたい放題暴れた末、最後は諏訪魔が佐藤に凶悪なラリアートをお見舞いし、岩石落としで仕留めた。

 試合後も佐藤を踏みつけて悪の本性をあらわにした諏訪魔は「俺からは何も言うことはねえ!」と追いすがる報道陣を一蹴。代わって歳三が「これが諏訪魔だよ。暴走スープレックス? エボリューション? 仲間でも何でもねえよ。諏訪魔の足を引っ張ってるだけじゃねえか。諏訪魔の力を借りなきゃ、お前ら何もできなかったじゃん。うかうかしてると、お前ら全員やられるからな。この諏訪魔に!」と息巻いた。
 
 卑劣極まる手口を連発する諏訪魔の表情は生き生きしているようにも見えたが、本当にこれがやりたかったプロレスなのだろうか。