全日本プロレスの3冠ヘビー級選手権(23日、後楽園ホール)は、王者の宮原健斗(32)が大日本プロレスの〝怪人〟アブドーラ小林(45)を退け、初防衛に成功した。

 昨年の世界タッグ王座戦に続き2年連続で「2・23決戦」で小林と対戦した宮原は、序盤から〝怪人ワールド〟に引き込まれた。頭突きを見舞ってもダイヤモンドより硬いとされる小林の頭には通用せず、逆に大ダメージを負う始末。さらに閃光魔術弾、場外でバカチンガーエルボーの餌食となり、予想外の苦戦を強いられた。

 それでもダイビング式バカチンガーエルボーをカウント2・9で返すや、カウンターのブラックアウト(ヒザ蹴り)から一気に勝負をかけた。仁王立ちの挑戦者に次々とニーを浴びせ、最後はジャーマンスープレックス2連発で勝利を収めた。

 ハイライトは試合後だ。宮原が「アブドーラ・ザ・小林、いやアブ小。お前とベルトをかけて戦うことが決定してから1か月、悪くなかったぞ。お前は『暫定王者』という意味が分からないこじつけでファンをだまし、扇動してここまでたどり着いた。何もないところからつくり出す、それがプロフェッショナルレスラーだ」と挑戦者をたたえると、「1分間だけやろう」とマイクタイムを与えた。

 すると小林は「宮原けんすけ、よく聞け。この機会にアブ小まで覚えてくれてありがとう」と口に。かつての宮原の師匠・佐々木健介とごっちゃになっているようだ。最後は「ありがとう。愛してる」と言い残し会場を後にした。

「宮原けんすけ」の呼び名に明らかに動揺した様子の王者は「今後一切、俺とかかわるな!」と絶縁を宣言したが、入れ替わるように〝大巨人〟石川修司(46)が登場し「エースの座はいらないけど、強さの象徴の3冠ベルトは俺に必要」と次期挑戦を表明。宮原も受諾し、3月21日東京・大田区総合体育館大会でのV2戦が決定的になった。