全日本プロレスの祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」の優勝決定戦(5日、東京・後楽園ホール)、前3冠ヘビー級王者の宮原健斗(31)戦を控える“筋肉獣”ゼウス(38)が必勝を誓った。初優勝を目指すゼウスは基本技の「フェースロック」を必殺技に昇華させている。

 宮原戦に向けてゼウスは「本音で言うと、楽しみで仕方ない。彼とは何試合もシングルでやってきて、悔しさと尊敬といろんな入り交じった感情を持ってるんで」と力を込めた。

 ゼウスは宮原と2016年2月に空位だった3冠ヘビー級王座を争って敗北。以降3冠をめぐり何度も激闘を繰り広げ、18年7月には宮原を破り悲願の初戴冠にも成功した。そんな自他ともに認めるライバルだけに「彼があったからこそ、今の全日本プロレスですよ。だけど、僕も僕で全日本に貢献しながらわが道を行ってきたつもり。そんな彼とこのタイミングでぶつかるっていうのは運命だと思う。勝ちますよ」と言い切った。

 その圧倒的自信を支えるのは、新たなフィニッシュ技となったフェースロックで「まだまだいろんなパターンがあるんでね」と不敵な予告。宮原はその顔面締め対策に自信を持つが、それを凌駕する“まだ見ぬフェースロック”があるとでも言いたげだった。最大のライバルの首をねじり切って、初めてCCの頂点に立つつもりだ。