【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】連続試合安打で球団タイ記録に並んでいた阪神・近本光司外野手(27)が、7日の広島戦(甲子園)で4打数無安打に終わり、記録は「30」でストップした。
広島・高橋慶彦が1979年に樹立したプロ野球記録の「33」には届かなかったが、それでも偉大な記録には違いない。デビューイヤーからセ・リーグ新人最多記録の159安打を記録。昨季は自己最多の178安打を重ねた。その能力を分析し続けてきた球界関係者は、近本の進化に警戒を強めている。
「ここ最近、配球の読みに磨きがかかっている。基本的に直球に強いため、初球に緩い変化球でカウントを取りにいくと『待ってました』のタイミングで打たれることも増えてきた。もう、今はこのパターンでこう投げていれば大丈夫という形はないと言っていい状態」
投高打低傾向の強い中でも打率3割をキープ。他球団からすれば徹底マークの対象だ。それでも、抜群の読みで包囲網をかいくぐっているという見立てだ。
記録が伸びるたびにプレッシャーもかかっていただろうが、そこに関しても前出の関係者は近本の進化を感じている。
「『何がなんでも打ってやろう』ではなく、打席で余裕を感じる。『記録更新なんて逆にちょっときついな』くらいの割り切った思考に切り替えているのでしょう。重圧の逃し方もうまくなっている」
31試合連続の秋山翔吾(現広島)、32試合の長池徳二(阪急)、33試合の高橋慶彦(広島)と比較すると「記録に名前が残るような先人たちには近本と似たタイプはいないと思う。これからの世代が『〇〇は近本みたいなタイプ』と逆に言われるような新しいタイプの打者」(前出関係者)とも。
今回の記録は止まったが、進化を続ける近本なら、再挑戦のチャンスはまだまだありそうだ。
☆ようじ・ひでき 1973年生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、ヤクルト、西武、近鉄、阪神、オリックスと番記者を歴任。2013年からフリー。著書は「阪神タイガースのすべらない話」(フォレスト出版)。21年4月にユーチューブ「楊枝秀基のYO―チャンネル!」を開設。












