阪神は20日にアデルリン・ロドリゲス内野手(30=前パドレス3A)との契約締結を発表。チームの打力強化を期し、シーズン途中から新加入した助っ人は、マイナー通算215発の右の長距離砲。嶌村本部長は「長打力が魅力。オリックスで1年プレーしたこともあり、NPBの野球、配球というものも知っている」と期待を寄せた。

 本職の一塁に加え三塁、外野も守れるというロドリゲスは、2020年にオリックスでプレー。負傷の影響もあり出場は59試合にとどまり、打率2割1分8厘、6本塁打、25打点という成績だった。8失策を記録した守備力も気になるところ。推定年俸25万ドルのサラリーは、ロハス(推定年俸250万ドル)の10分の1…。この金額からも球団サイドの〝期待値〟が透けて見えてくる。

 だが、ものは考えようだ。「ウチの球団は高額助っ人というだけで『取りあえずは、ある程度使ってみる』という伝統がある」と球団関係者がこぼす通り、今季の阪神は新守護神候補として獲得したケラーを開幕戦から起用し大失敗。コロナ禍で来日が遅れ調整が不足していたにもかかわらず、いきなりマウンドに送り込んだことで、最大7点のリードを逆転される悪夢の一戦を味わった。

 20年にも「バースの再来」と期待されながらオープン戦で打率2割ジャスト、0本塁打だったボーアを開幕から4番起用し、18打席連続無安打…。この年もチームは開幕12試合で2勝10敗と大きくつまずいた。

 打撃陣がすでに復調しつつある今季の阪神は、一塁に大山、三塁に佐藤輝の両主砲が定着。外野にも不動のレギュラー・近本、不惑の超人・糸井、新リードオフマンに定着しつつある島田などが顔を揃える。矢野監督はロドリゲスに対し「(ポジションを)空けて待っていることはない」と明言。虎の格安Aロッドが〝特別扱い〟されることは、良くも悪くもなさそうだ。

「当たれば儲けもの」の、引いて損の少ないお値打ちクジ。もしこれが〝大当たり〟だとすれば、今季の矢野阪神は一気に面白くなるはずだが…。