巨人・井納翔一投手(36)に手痛いアクシデントだ。

 11日の楽天戦(楽天生命)で巡ってきた登板機会は、1―7で6点ビハインドの8回だった。連打と四球などで一死満塁のピンチを招き、打席に迎えたのは浅村。カウント1―1から投じた144キロ直球は強烈なピッチャー返しとなり、打球は弾丸ライナーで右スネの外側をモロに直撃した。井納もさすがに避ける暇もなく、衝撃でグラブも帽子も吹っ飛んで、その場に倒れ込んでしまった。

 転がった打球を一塁手の増田陸が処理する間に1点を追加されたが、あまりの衝撃に拍手はまばらで場内は騒然。巨人ベンチからはトレーナーらが駆けつけたなか、どうにか起き上がった井納は自力で歩きながら治療に向かった。ただちに平内への交代を告げられ、そのまま降板となった。

 井納は2020年オフにDeNAから巨人に2年契約でFA移籍。先発ローテでの活躍を期待されたが、昨季は先発でわずか1登板に終わった。若返りが進む今季もなかなか出番がなく、5月31日に一軍初昇格。与えられた役割はリリーフだったが、ベンチ外となる日も多いながら登板した2試合はいずれも無失点だった。

 試合後、桑田投手チーフコーチは「幸いにも(当たったところが)骨ではなかったので。大丈夫だということなので、その点は安心しました」と明かし、井納はこの日は病院に行かない予定という。