広島の鈴木誠也外野手(27)が7日の中日戦(マツダ)で2本塁打を含む5打数4安打4打点の大活躍。3日のヤクルト戦から自身初の4戦連発を達成した。

 まずは初回二死一塁の場面だ。中日先発・小笠原の初球、144キロ直球を完璧にとらえて左中間へ先制の23号2ラン。4戦連発は今季12球団初、広島では2007年の新井貴浩以来14年ぶりの快挙だ。

 さらに2―4の7回先頭で再び小笠原の初球、130キロのスライダーを左翼へ24号ソロをたたき込んだ。8月26日の巨人戦以来となる今季4度目の1試合2本塁打だ。3点を追う9回二死からは適時打でつなげ、坂倉の劇的な逆転サヨナラ3ランを呼んだ。

 4戦5発と無双モードに突入したコイの主砲だが、侍ジャパンの4番を務めるなど日本を代表する打者となっても自己評価はシビアで、自分なりの〝進化論〟を持っている。

「自分のことをすごいとは思わない。みんな毎年成長して、どんどんすごくなっていく。毎年自分も進化していかないと埋もれてくだけ。他の選手よりも良くなっていかないとつぶれていくのは結局、自分。そういう意識で常に『いつ抜かされてもおかしくない』という思いでやってます」

 打率は3割1分3厘で6年連続となる「打率3割&25発」も射程圏内に捉えた。だが、どれだけ成績を残しても満足せず「もっともっと」と常に上を目指す。鈴木誠の進化はとどまるところを知らない。