中日のダヤン・ビシエド内野手(32)が男気を見せた。

 11日のDeNA戦(バンテリン)に「4番・一塁」で先発出場。1点リードした6回二死一、二塁で左翼スタンドへ14号3ランを突き刺し「いい流れで来ていたので、根尾選手もいい安打でつないでくれて、大島さんが逆転の犠飛を打ってくれた。その流れに乗っていいリズムでしっかりと球をジャストミートできた」と振り返る。

 1点ビハインドで迎えたこの回は主砲の一振りもあって一挙5点を奪って逆転に成功。ところが、今季初の同一カード3連勝を目前にして8回に福が3点を返され、9回には来日4年目で初めて4連投のR・マルティネスが1失点を喫して追いつかれ、逃げ切りに失敗した。

 空砲となってしまった形のビシエドだが「自分の打撃の感覚はすごくいいので自分は全然心配ない。投手の方が少し心配するところではあるが、大事なのは負けなかったこと。また明日から3試合あるが、とにかくいい試合をして何とか勝ちたい」と前向きに話す。

 セーブに失敗したR・マルティネスは「疲れとかは関係ない。3アウトしっかり取って終わらせたかった。申し訳ない」と反省の弁を残したが、ビシエドは試合後に守護神に励ましの声をかけていたことを明かす。

「野球だから、こういうこともあるよ。いいクローザーだし、素晴らしい投手。いい仕事をしたと思う。たまにはこうやって失敗する日もあるよという話をした」という。

 その上で「1人で全部できるわけではない。みんながチームの役に立てるように一人一人が力を出して、それを合わせて勝てる。それが一番いい」と男気たっぷりに話した。