ソフトバンク・平石洋介打撃コーチ(40)が6日、田中将大投手(32)の楽天復帰について率直な思いを語った。

 田中がメジャーに挑戦するまで選手、コーチの関係でともに戦った戦友。楽天復帰の正式決定前と後にそれぞれ連絡を取り合うなど、今でも交流が続く間柄だ。

「誰がどう見てもいい投手。厄介な投手が入ったなというのが正直なところ。ただ、野球に普段、興味のない方でも『見たい』と思っている方はいっぱいいると思うんで、野球界にとっては素晴らしいこと」と日本球界復帰を歓迎した。

 その人間性を認め、かわいがってきた後輩でもある。だからこそ「できるものなら一緒にやりたかった」と偽らざる思いも明かした。ただ「あいつの性格を考えても、日本に帰るんであれば楽天に戻るんやろうなとは思っていた」と、鷹首脳陣として覚悟はしていた。

 いざ復帰が決まれば、倒さなければならない敵だ。「相手からしたら嫌ですよ。対策といっても、そう簡単にはいかない。弱点は今のところ、ないですね」と苦笑いを浮かべた。それでも「我々もそうだが、選手もああいう投手と対戦することで、またいろんな勉強もするし、感じることもある。ああいう投手をいかに攻略するか、肌で感じて、そのためにもっと練習する。選手にとってはプラスになる」と前向きに捉えた。

「もうやるしかない。チーム一丸となって」。2013年「無傷の24連勝」をベンチから見ていた人間だ。負けない男のすごみを知るからこそ攻略に頭を悩ますが、より一層「打倒田中」に燃えるものもあるようだ。