広島OB・大下剛史氏が佐々岡監督にエール「チーム再建の答えは一つ。偏差値は気にするな」

2020年12月28日 05時15分

河田ヘッド(左)と佐々岡監督
河田ヘッド(左)と佐々岡監督

 広島・佐々岡真司監督(53)は就任1年目のシーズンを52勝56敗12分けの5位で終えた。開幕から12試合目で借金生活に転落し、以後は一度も勝率5割に戻ることなく2年連続Bクラスフィニッシュ。2016年からリーグ3連覇した赤ヘル黄金期は、もう過去の話になってしまったのか…。「今年はファン以上につらい思いをした」と言う球団OBで本紙専属評論家の大下剛史氏が、かつての愛弟子である指揮官に熱いエールを送った。

【大下剛史:熱血球論】カープでは長谷川良平さん以来53年ぶりの投手出身監督となった佐々岡監督は、思った以上に苦労した。今年は新型コロナ禍の影響で難しい調整を強いられたのは確かだが、条件はどこも同じ。言い訳にはならない。

 低迷の原因はいくつか考えられる。新守護神に期待していたスコットは早々にずっこけ、開幕から2連続完投勝利と幸先の良かったエース・大瀬良は1か月もたずにコンディション不良で離脱。リリーフ陣の整備もできず、ルーキーの森下が孤軍奮闘する形となってしまった。

 チーム打率2割6分2厘、523得点がともにリーグ2位だったのに対して、チーム防御率4・06は同5位。いみじくも「野球の8割は投手が占める」という通説を再認識させられる結果となった。では、チーム再建のために何をすべきか? 答えは一つ。投手陣を整備し、カープの伝統である守り勝つ野球を徹底することだ。

 いいタイミングで攻守にわたって足の絡め方を知っている河田雄祐がヘッドコーチとして帰ってきた。野手のことはすべて任せ、投手のことだけ考えればいい。それこそ来春のキャンプはブルペンに入り浸っていてもいいぐらいだ。

 そもそも佐々岡真司の魅力とは何か? 親分肌の人間性もそうだが、現役時代に何より際立っていたのは負けん気の強さとマウンド度胸だ。制球がアバウトでも「打てるものなら打ってみろ」とばかりに投げ込むボールには魂がこもっていた。何事にも逃げずに立ち向かってこそ結果が出るタイプだし、そんな姿を見れば選手だって自然とついてくる。

 今さら偏差値を気にするような野球をしても似合わない。今季は苦悩の表情を見る機会が多く、正直つらかった。結果は気にするものではなく、ついてくるもの。なるべく物事をシンプルに考えて、信じた道を突き進んでもらいたい。

(本紙専属評論家)

ピックアップ