楽天は12日、楽天生命パークで会見を行い、来季監督として石井一久GMが就任することを発表した。石井氏はGM職も引き続き兼任、複数年での契約を結んだことも明らかになった。また、今季まで一軍監督を務めた三木監督は二軍監督に配置転換される。

 この日の会見には立花社長、石井GMが出席。立花社長は今回の人事の理由について「やはりずっと我々のチームを見てきたこと、よく選手を知っていること」とし「今まではユニホームを着ていない形でけん引してもらったが、今後はユニホームを着て、石井さんの野球をぜひファンの皆さんに届けられたら」と説明した。

 また来季からは「GM兼任監督」の肩書となるが「中長期的にチームを強くする、短期でも強くする、すべてにおいて彼の力が必要だと考えておりますので、大活躍してほしいなと思います」と大きな期待感も口にした。

 一方の石井GMは「簡単でないことなので、しっかり取り組みたいと思いましたし、今何とかしっかり乗り越えていかなければ、このチームに歴史ができないと思う。その一歩を踏んでいきたいなと思っています」と決意表明した。

 自身の活動の原動力となっている、楽天が日本一に輝いた2013年についても言及。「プロ野球生活の中でも忘れることができない。この仕事に就任させていただいたときに、あの景色を東北の皆さんに見せたいなと。『この景色をもう一度』というのがなければこの仕事ついてないので。そこはぜひ達成したい」と力を込めた。

 一時は優勝争いをしながらも、最終的にはリーグ4位という結果に、ファンからは批判的な声も多く出た。これに対し石井GMは「この仕事って〝非難いっぱい、称賛少し〟という仕事だと思う。しっかりとそこは何を言われても自分の信念を貫いていこうとは思ってます。(その上で)非難というのはしょうがないと思います。僕は褒めてほしいとも思っていないので。ただこのチームを強くしたい、魅力的なチームにしたい、最終的な目標に向かって頑張っているだけなので」と、淡々とした様子で胸の内を明かした。