〝バースの再来〟阪神・ボーアが日本残留に燃える理由

2020年10月30日 06時15分

復調気配のボーア。来季はどうなる

〝バースの再来〟に最後のチャンスは訪れるのか。不振で二軍調整中の阪神のジャスティン・ボーア内野手(32)が29日に行われた鳴尾浜でのウエスタン本拠地最終戦・中日戦に「5番・指名打者」で出場。フェンス直撃の2点適時二塁打を放つなど「(状態は)上がっているよ」と復調気配だ。再昇格は最短で11月1日以降で、今後は上からお呼びがかかるのを待つことになる。

 メジャー通算92発の看板で来日したボーアは今季、99試合で打率2割4分3厘、45打点、本塁打17本。推定2億7000万円の高額年俸もネックで来季残留が微妙な状況だが、残り試合で張り切る動機はありそうだ。仮に猛虎と再契約ならず退団し来季、母国・米国へ戻ってプレーする選択肢は相当な覚悟が必要となりそうだからだ。

 米球界関係者によるとMLB球団で来季、ボーアの獲得に乗り出す球団が出る可能性は低く、あるとしたらマイナー契約という。ただ今季は米球界もコロナ禍によりマイナーリーグが開催されていないうえ、来季開催もまだ正式決定していない。「やるならば厳しい制約をつけて契約時にサインをした選手のみが参加できるシステムになるはず」(米球界関係者)

 具体的にはシーズン中はすべて遠征時のようにホテルでの集団生活、外出・外食の禁止、チーム関係者以外の接触の禁止など新型コロナウイルス感染拡大防止にむけ厳格なルール作りがなされる可能性があるのだ。

「簡単に言えば来年、マイナーの選手はメジャー昇格以外、自分の家族にも簡単には会えない。これからメジャーを目指す20代前半の選手にはいいだろうけど、家族持ちの選手には厳しいよ」(同関係者)と選手、監督・コーチやスタッフまで、厳しく隔離された生活を強いられる。

 コロナ禍でのNPB初年度は規制も少なくはなかったが、少なくとも球場外では家族との時間を持つことができ、異国の地で奮闘したボーアにとっても、愛妻と1歳の長男と過ごす時間は何モノにも代えがたい癒やしの時間でもあった。マイナーよりも日本のほうがはるかに過ごしやすい環境で、ボーアにとっては最後に来るかもしれない残留のアピールチャンスとなるのだ。

 今後の活躍次第では、他の国内球団の食指が動くこともゼロではない。ボーアにとって燃えるべき要素が数多くありそうだ。