藤原恭大の快進撃でロッテに急浮上した〝60打席問題〟

2020年10月17日 05時16分

2本連続で先頭打者弾を放った藤原は手を上げてファンの声援に応えた

 ロッテが藤原恭大外野手(20)の予想外の活躍に〝うれしい悲鳴〟だ。新型コロナウイルス感染による選手の大量離脱を受けて6日に一軍昇格すると、7日のオリックス戦から「1番・左翼」でスタメン出場。16日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でも14日のプロ初アーチに続いて初回先頭打者アーチを放つなど、8試合で30打数10安打、2本塁打、4打点、2盗塁とポテンシャルの高さを見せつけている。

 となれば、球団側も破顔一笑のはずだが、喜んでばかりもいられないという。この調子で藤原が一軍の試合に出場し続ければ今季中に「新人王」の資格を失ってしまうからだ。ある球団関係者はその事情をこう話す。

「ロッテは伝統的に毎年一人ずつ有望な若手を一軍で育成し、新人王を狙わせる傾向があります。今季その対象はプロ3年目の安田で、実際に球団は彼がタイトルを取れるように、昨季までの一軍での打席数を新人王資格が残る60打席に抑えていました」

 そんな事情もあり、球団側も今季は藤原の一軍での打席数を制限。来季の躍進で新人王を狙わせようと考えていたそうだが「新型コロナによる主力の離脱もあり、藤原を一軍で起用せざるを得なくなったばかりか、まさかの大活躍でしょ。本人は新人王のことなど考えていないと思いますが、首脳陣には親心がありますからね。この調子なら首脳陣も使い続けたいでしょうし、内心は複雑なはず。新型コロナからの復帰組が戻る中、今後は藤原の起用法に頭を悩ませるんじゃないですか」(前出関係者)。

 藤原の通算打席数は昨季の19打席を含め計53打席。新人王資格の「60打席以内」まで残りわずかに迫る。チームは優勝争いの真っただ中だが、首脳陣は躍動する若武者をどう起用していくのか興味は尽きない。