広島・菊池涼 志願の二軍キャンプスタートに「狙い」

2020年03月11日 16時30分

チームリーダーとしての期待も高まる菊池涼

【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】漫然と暖かい沖縄で調整していたわけではない。自らの希望を佐々岡監督が受け入れる形で、あえてのキャンプ二軍スタート。広島・菊池涼介内野手(30)は、一軍本隊から離れている間にも、チームとしての戦力底上げを意識していた。

 キャンプでは全体に気配りしている様子が印象的だった。若手にとっては目の前にいる手本。周囲への影響力が強いことは当然、意識している。その上で調整を任せられている責任も背負っている。

「実際のプレーにしても、練習中の球拾いにしても『あの人があれだけやっているから自分たちもやらなきゃ』と感じてもらえればなとは思ってました。自分自身もちゃんとしなきゃという戒めも感じてやってました」

 菊池涼自身も、新井貴浩や黒田博樹ら低迷期からカープを支えた先輩の背中を見てきた。いい部分は吸収し、コミュニケーションを取り意見交換もしてきた。

 先輩となった今は、二軍キャンプ中は後輩を連れ出し食事の席でアドバイスも。席上では自らの財産である経験を惜しげもなく語り伝えたという。

「去年と同じことを言われてるのは、それができてないから。克服できていればもう言われないわけで、それでやっと次の段階に進める。一つひとつ。毎年の積み重ねだよって」

 菊池涼は今季で9年目。11日に誕生日を迎えた。チームの軸でありつつ、今夏の東京五輪でもキープレーヤーとなる存在だ。カープのV奪還にも、侍ジャパンの金メダルにも欠かせない男。その野球力とコミュニケーション能力の高さが、2020年の日本球界を一層盛り上げてくれるはずだ。

 ☆ようじ・ひでき 1973年8月6日生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、阪神などプロ野球担当記者として活躍。2013年10月独立。プロ野球だけではなくスポーツ全般、格闘技、芸能とジャンルにとらわれぬフィールドに人脈を持つ。