指導者イチローに夢プランが浮上した。マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(46)が22日に愛知県豊山町で行われた「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席した。現役引退により大会は今年で最後だ。将来、フリーの指導者として高校、大学生を指導する可能性に言及した。

 閉会式での質疑応答ではイチロー杯優勝チームである山之手少年野球クラブの福田昂樹君(12)から「どこに行けば指導を受けられますか?」との質問が飛んだ。イチロー氏は今月13日から3日間「学生野球資格回復研修会」を受講。学生協会による審査が通れば高校生や大学生を指導する際に必要な学生野球資格が回復する。イチロー氏の指導を受けてみたいというのは全国の野球少年共通の思いだろう。

 前出の質問にイチロー氏は「みんなまだ小学生なので今ここで指導しようと思えばできます」とニッコリ。さらに「将来高校生になったとき、みんながどこに進学するか現段階ではわからないけど(自分が)特定の学校に常勤しなければ『お願いします』と言われれば、どこにでも行くことができるので。『あの時質問したのはボクです』と言ってくれて、ちゃんとそのときに野球を続けていてくれれば『あ、なるほど(あの時の子なんだ)』となる」と語った。

 イチロー氏は2月に資格回復が認められれば高校、大学生の指導が可能になる。特定の学校の監督やコーチにならなければフリーの立場で全国を飛び回り、高校、大学の野球部員たちを熱血指導――なんてシーンが見られるかもしれない。