オリ、阪神で活躍の葛城育郎さん 西宮で焼き鳥店「酒美鶏 葛城」経営

2019年06月21日 11時00分

西宮市の「酒美鶏 葛城」で店主を務める葛城さん

【異業種で輝く元プロ野球選手】元プロ野球選手が経営する飲食店としては成功と言っても間違いないだろう。阪神西宮駅から南へ徒歩3分。2013年8月に開業した「酒美鶏 葛城(さけびどり・かつらぎ)」は間もなく6周年を迎える。

 店主はオリックス、阪神で12シーズンにわたって活躍した葛城育郎さん(41)。刺し身でも食べられる新鮮地鶏を溶岩プレートで焼き上げる、溶岩焼き(盛り合わせ1人前1680円)は名物となっている。

 葛城さんは阪神時代、ヒーローインタビューのお立ち台で雄たけびを上げるパフォーマンスで人気を博した。店名にも「叫び」というキーワードをもじった。お立ち台で“共演”した前監督の金本知憲氏らの口コミもあって、オープン以来、連日の満員。しかし「3~4年目はその勢いが落ちた。お客さんが離れてしまうのが怖い。でも、こうすればお客さんが来てくれるという方法なんてない。野球と一緒で正解がない」とスランプも経験した。

 それでも、葛城さんは慌てなかった。開業前に神戸市内の鶏肉店で素材をさばくことから学んだ。さらに、焼き鳥店で仕込みから開店準備、締め作業まで修業した。だからこそ「こんなときもあるから大丈夫」と不安に打ち勝つことができた。気付けば阪神OBの店ではなく、美味な名店として固定客を持つようになった。

 その実績が評価され、21日(金)から23日(日)の交流戦西武戦(甲子園)中にミズノスクエアで行われる「肉祭」に、イベントを主催するビールメーカーの推薦で出店することが決まった。

「地鶏のもも焼き」(1人前700円)とビール(700円)とセットで100円オフの1300円というのが勝負メニューだ。当日は葛城さん本人が料理の腕を振るう。

「プロ野球選手のセカンドキャリアとして、一つのモデルケースになれば」。開業前から話していた目標を現時点でしっかり体現している。大型商業施設や海外出店の誘いも舞い込んでいるというが、葛城さんはしっかり足元を見つめ、着実に歩んでいくつもりだ。

 ☆かつらぎ・いくろう 1977年9月28日生まれ、41歳。大分県大分市出身。倉敷商から立命館大を経て99年ドラフト2位(逆指名)でオリックスに入団。04年から11年まで阪神でプレーした。主に外野手、一塁手として750試合に出場し417安打、35本塁打、171打点。左投げ左打ち。