エンゼルスの大谷翔平投手(27)は15日(日本時間16日)に敵地ロサンゼルスでのドジャース戦に「3番・DH」で出場し、9回一死でノーヒットノーランを阻止する右翼線三塁打を放ち、4打数1安打だった。打率2割5分9厘。チームは1―4で敗れて3連敗。借金は今季最多の6に膨らんだ。

 夢を一振で砕いた。4点を追う9回一死無走者、異様な興奮の中、打席に入った。相手先発の左腕アンダーソンはノーノー継続中だ。初球、外角高めの86・9マイルの(約140キロ)のカッターをフルスイング。痛烈なライナーが右翼線を襲った。右翼手ベッツが飛び込んだがわずかに打球に届かず、ドジャー・スタジアムのファンは一斉に悲鳴を挙げた。ボールが右翼フェンス際を転々とする間に大谷は三塁へ達した。123球目だった。これで連続試合安打を今季最長の10とし、2019年8月に記録した自己最長記録の11試合にあと1に迫った。

 今季ここまで7勝無敗のアンダーソンだが、昨年9月25日は三塁打2本、10月3日のシーズン最終戦は初回に46号を放っている相性の良い相手だったが腕の上げ下げ、足を上げるタイミングを変えられて苦しんだ。初回一死一塁はフルカウントからの7球目、外角低めの92・6マイル(約149キロ)の直球を自信を持って見逃すも判定は「ストライク」で見逃し三振だった。

 0―4の4回先頭はカウント2―2からの5球目、内角低めのチェンジアップに空振り三振。7回先頭は初球、内角ツーシームに詰まらされて遊ゴロだった。

 ネビン監督代行就任後も2勝6敗とチームに勢いは戻らず、現在3連敗中。大谷は16日(同17日)の敵地シアトルのマリナーズ戦で連敗ストッパーの期待を背負って先発マウンドに上がる。投げては7回1失点の好投、打っては逆転2ランを放って14連敗を止めた9日(同10日)のレッドソックス戦の再現に期待だ。