エンゼルスの大谷翔平投手(26)は29日(日本時間30日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、3回にメジャー単独トップに立つ3試合連続の27号、5回に2打席連発の28号2ランを放った。

 静まり返ったヤンキー・スタジアム。ファンの視線は大谷に向けられていた。3―10の5回無死一塁。相手先発の右腕タイヨンがカウント1―2から投げた5球目の内角高め、94・7マイル(約152キロ)の直球を強烈に叩いた。112マイル(約180キロ)の弾丸ライナーは右翼席に突き刺さった。どよめきの中、大谷は平然とダイヤモンドを1周した。356フィート(約109メートル)は今季最短飛距離だがヤンキースファンにとてつもない衝撃を与えた。

 2打席連発は18年8月3日の敵地インディアンス戦以来、2度目。月間13本塁打は2007年7月に松井秀喜(ヤンキース)がマークした日本人選手月間最多本塁打に並んだ。試合前に26本塁打で並んでいたブルージェイズのゲレロを2本リードし、打点を63に伸ばし、メジャートップのゲレロと3打点差に詰め寄った。
 
 大谷のバットが最初に閃光を走らせたのは2―5の3回一死無走者だった。カウント3―1からの外角低めのチェンジアップをバットの先で拾ってフルスイング。109・6マイル(約176キロ)の弾丸ライナーは右翼席に飛び込んだ。3戦連発の27号は395フィート(約120メートル)の完璧な当たり。この時点でゲレロを抜いてメジャー単独トップに立った。初回一死無走者は平凡な右飛だった。

 30日(同7月1日)はメジャー4年目で初めてヤンキー・スタジアムのマウンドに上がる。二刀流出場は未定だが100マイル(約161キロ)の直球でヤンキース打線を圧倒し、打者では4戦連発…。楽しみだ。