ついにベスト4だ。第94回選抜高校野球大会(甲子園)は28日に9日目を迎え、第3試合で国学院久我山(東京)が星稜(石川)に4―2で逆転勝利。初のセンバツ1勝から準決勝まで勝ち上がった。

 2点を追う5回一死一、二塁から斎藤誠賢(3年)がチーム初安打となる適時打を放ち、相手の守備の乱れも重なって同点に追いついた。続く4番・下川辺隼人(3年)も左翼へ2ランを叩き込み、勝ち越しに成功。これで一気に主導権を奪い返した。

 投げてはエースの成田陸(3年)、渡辺建伸(3年)、松本慎之介(3年)の継投リレーで強力な星稜打線を9回2失点。試合後の尾崎直輝監督(38)は「歴史を作るために塗り替えるために、この甲子園に乗り込んだ。全員野球が体現できたのでうれしく思う」と述べ、この日の準々決勝に臨む直前のミーティングでは強豪相手に「今日は泥臭く戦い抜くぞ」と指示していたことも明かした。

 5回の勝ち越し弾を放った下川辺に関しては「ようやくここで素晴らしいバッティングが出た。でも皆が打てない時に打つのが下川辺」と目を細めながらコメント。また、その5回の本塁打でベンチに戻ってきた下川辺、斎藤と抱擁を交わしたことには「よく頑張ったなと思ったところで、彼らがタックルしてきそうだったので受け止めた感じです」と照れくさそうに振り返った。

 チームは昨年11月にイチロー氏(48=マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)から指導を受けている。25日の2回戦・高知戦に勝利した直後にも同氏から激励メッセージを受け、あらためて主力選手たちは強い感銘を受けている様子だ。間近で目にしたイチロー氏の打撃について下川辺も「ちゃんと全部芯でとらえて強い打球を飛ばしていた。本当にすごいなと思いました」と振り返っており、レジェンドからの教えを胸に聖地のグラウンドで躍動を続けている。 

 イチロー氏も〝教え子〟たちの快進撃に、きっと胸を熱くしているに違いない。