超大型契約の先にあるのは、残留か、それとも決別か。ドジャースが今オフ最大の懸案として抱えるのが、FAとなったタリク・スクバル投手(29)の去就だ。2年連続のサイ・ヤング賞に輝いた左腕を今夏、タイガースから有望株3人との交換で獲得したが、3連覇の夢はブルワーズに阻まれた。来季の雪辱へ〝エース流出〟の可能性も無視できない。
残留への追い風はある。米スポーツ専門局「ESPN」のアルデン・ゴンザレス記者は「スクバルはドジャースに戻りたいはず」との見解を示した。ロサンゼルスでの約2か月半を満喫し、勝利に徹するベテラン集団になじんだ上、ブレイク・スネルと親交を深め、球団の充実した環境にも感銘を受けたという。
ただ、最後にものを言うのは条件面だ。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は、2人の関係者が契約総額を5億ドル(約792億円)近くと予測していると伝えた。メッツなども争奪戦に加わる中、ドジャースとて楽観はできない。フリードマン編成本部長も予測外の補強機会に即応できるよう準備する方針を強調している。
そこで浮上するのが〝プランB〟だ。「ON SI」はスクバル退団時の代替候補として3投手を列挙。今季レイズでア・リーグ優勝決定シリーズMVPに輝いたフレディ・ペラルタ、昨季防御率1・81を記録したオリオールズの左腕トレバー・ロジャース、今季32先発で防御率3・21を残したパドレスのマイケル・キングだ。いずれもFA獲得を想定した案で、宿敵からキングを引き抜けば〝一石二鳥〟にもなる。
トレードなら、大谷翔平のエンゼルス時代の同僚だった左腕リード・デトマーズも興味深い。米スポーツ専門局「CBSスポーツ」は今オフの放出候補に挙げており、今季185回を投げ、211奪三振、防御率3・36。左腕補強の別ルートになり得る。また「ON SI」は攻撃力アップの側面にもスポットを当て、レッズの遊撃手エリー・デラクルーズの大型トレード構想も紹介。得点力を底上げする道も浮かぶ。
言うまでもなく山本由伸、大谷、ブレイク・スネル、佐々木朗希らを軸に現有戦力で勝負する手もある。残留を目指しつつ、万一の備えも怠らない。世界一奪還へ、難しい冬が始まった。












