32年ぶりの日本開催となる愛知・名古屋アジア大会が、19日の開幕を前にトラブル続出だ。早くもさまざまな問題が出る中で、特に注目を集めているのが名古屋市港区のガーデンふ頭に整備されたコンテナ型宿泊施設だ。英公共放送「BBC」が宿泊者からの批判の声を取り上げ、選手団が利用している各国メディアからも非難ごうごうと世界的な話題になっている。施設の実態について複数の選手を直撃。まさかの内情が浮かび上がってきた。
五輪を上回る約1万7000人の選手や関係者が集結する〝アジア版五輪〟で、大きな問題が生じている。
今大会の宿泊施設に関しては当初、名古屋競馬場跡地(名古屋市港区)に選手村を建設する予定だったが、建設資材の急騰などで方向転換。費用削減のため選手村を建設せず、ホテルやクルーズ船、木造のコンテナ型宿泊施設に選手を分散、宿泊させる方式を採用した。
だがその中で、選手や役員ら約2000人が滞在予定の〝コンテナホテル〟で苦情が続出。BBCは「長身の選手がベッドで『足を伸ばせない』、日本のコンテナ型宿舎に批判」と報道。韓国バスケットボール協会のチョン・ジェヨン副会長が「今大会の宿泊環境は史上最悪だ」などと糾弾する様子も伝えた。選手団が施設を利用する韓国やインドなどのメディアも、続々と矛先を向けて波紋は広がるばかりだ。
では、コンテナホテルの実態はどうなっているのか。取材の中で利用する選手を直撃すると、生々しい声が出てきた。
武術太極拳女子韓国代表のビョン・シウは「全体的に悪くない」とまず口にしたものの、その後は「しかし、内部が狭く、背の高い選手たちにとっては生活がかなり厳しいと思う」と不便さを指摘。「背の低い私たちが使うにも、狭くて息苦しいと感じる」と快適と呼べる環境ではないと本音を吐露した。
さらに「休息は取れそうだが、生活をするには大変かもしれない。折り畳み机はあるが、キャリーケースを置くと場所がない」。生活するには十分なスペースがなく、ベッドの上で身支度を強いられるなど日常生活にも支障が出ている様子だ。
また「特に、女性の場合はメークをする場所がない」と直言。女性選手に配慮した設計がなされておらず、国際大会の宿舎としては不適格な実態が浮かび上がった。
男子バスケットボール韓国代表の李ウソクは「体格の大きな選手が3人同じ部屋に入っていたので、行き来したり移動したりするのが少し不便で、窮屈に感じていた部分はあった」と証言。同僚の李賢重は「物足りない(不十分な)部分があるのは事実だ。環境面で少し残念に思うところもある」とした上で「現在は大韓体育会が用意してくれたホテルで過ごしている」と韓国選手団が独自の措置を取る動きも明らかになった。
物議を醸す中、アジア・オリンピック評議会(OCA)で、今大会の準備状況を監督する調整委員会のタヤブ・イクラム委員長は18日の会見で、選手の宿泊について懸念点はないことを強調。今回の件について大会組織委員会は「しかるべき人間が対応するべきなので、少し時間をいただきたい」とコメントし、後日改めて対応すると説明した。
大舞台での宿泊問題は、日本スポーツ界が国際大会を今後招致する上で深刻な懸念となりかねない。早急な対策が求められている。












