32年ぶりの日本開催となるアジア大会(愛知)は、16日に女子バレーボールが始まる。8月のアジア選手権(中国)は3位で、最短での2028年ロサンゼルス五輪出場を逃した。リスタートを切るチームの未来を担う可能性を秘める北窓絢音(22=SAGA久光)が単独インタビューに応じ、決戦に向けた胸中を告白。大黒柱の石川真佑(エジザジュバシュ)が不在の一戦で〝存在感〟を示す覚悟だ。

 6~7月のネーションズリーグ(VNL)は準々決勝で敗戦。優勝すればロサンゼルス五輪代表に決まったアジア選手権は、準決勝でタイに敗れて3位止まり。不完全燃焼のチームの中で、北窓自身も苦悩を抱えていた。

 北窓 自チーム(SAGA久光)の時は自分を出しやすかったというか、周りがそういう雰囲気をつくってくれていたけど、代表では個々が力を出していくことがベースにある。なので本当はもっと自分を出していかないといけないのに、ちょっと後ろ向きな気持ちがあるなと感じていました。

 北窓と同じアウトサイドヒッターには石川、佐藤淑乃(ミラノ)、和田由紀子(ブストアルシツィオ)がいる。今季の戦いを通じ、攻撃陣をけん引する選手たちとの差を痛感。満足なプレーができない悔しさが募っている。

 北窓 男子の代表は控えのメンバーもすごい選手がいっぱいいて、誰が出ても強いチーム。だけど女子はみんなからしても不安要素のあるベンチメンバーに見られていると思う。自分が途中からでも、安心して試合に出してもらえる選手にならないといけないと思っています。

 フェルハト・アクバシュ監督はアジア大会を「来季に向けた戦い」と位置づけている。北窓にとっては絶好のアピールチャンスと言える一戦だ。

 北窓 フェロー(アクバシュ監督)はいろんな選手に経験をさせようという狙いもあると思う。そこで自分のやりたいプレー、得意なプレーが相手に通用するところを証明したいし、本当にメンタルが大事だと思っているので、私がコートに立ってチームを勝たせられるような選手になるという気持ちを強く持っていきたいです。

 SAGA久光では中田久美監督から「エースになるためのプレーだったり行動をしなさい」と声を掛けられている。北窓自身も目指すはもちろんエースだ。

 北窓 一番を取るために何が必要か、自分が負けていない部分を伸ばしたいと思っています。自分はサーブレシーブが得意なので、絶対に誰よりもできるという自信を持ってやりたいし、フェローも久光の試合を見て代表に呼んでくれたと思うので、久光の時と同じように攻めていきたいです。

 ロサンゼルス五輪までは約2年。銅メダルだった12年ロンドン五輪以来の表彰台を目指すチームの起爆剤に名乗りを上げることはできるか。

 ☆きたまど・あやね 2004年7月6日生まれ。島根・松江市出身。姉の影響で小学1年からで競技を始める。山口・誠英高3年時には全日本高校選手権(春高バレー)で準優勝に輝いた。23年からはVリーグ・久光(現SVリーグ・SAGA久光)でプレー。25~26年シーズンはエース格としてSVリーグ制覇に貢献した。日本代表には25年に初選出。将来の主軸候補として期待される。183センチ。