リレー侍〝バトン大改革〟の現状は――。

 陸上男子400メートルリレーでアジア大会(19日開幕、愛知)日本代表の小室歩久斗(中大)が、試行錯誤を重ねるリレー侍の現在地を明かした。

 小室は日本学生競技対校選手権2日目(6日、神奈川・日産スタジアム)、同種目で中大の1走を務め、チームは2位(39秒14)でゴール。この日はすでに個人種目もこなしており「足の疲労もある中で、1走で先行しようと思ったが、そうはいかなかった。自分の実力不足」と振り返った。

 日本は四半世紀にわたり、技術的に難しいアンダーハンドパスで世界を席巻。2016年リオデジャネイロ五輪銀メダルなど国際大会で数々のメダルを獲得してきた。しかし、近年はメダルに遠ざかっている。

 そんな中、世界で再び戦うために日本代表では〝お家芸〟とも言えるアンダーハンドパスから、オーバーハンドパスに挑戦することを決断。小室が代表デビューとなった7月のダイヤモンドリーグ第11戦(英国・ロンドン)では、アジア大会メンバーの桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴、多田修平(ともに住友電工)と新たな試みで挑み、3位に食い込んだ。

 小室は「信岡(沙希重)ヘッドコーチが、最初にオーバーハンドパスで今回は行くとおっしゃっていた」と改革のきっかけを明かしたが、自身も高校3年時のU―20世界選手権以来だったことで「自分はあまり得意ではなく、2走も初めてで不安材料だった」と本音を吐露した。
 
 それでもリレー侍の大改革は着実に進歩を見せているようだ。「他の3人はベテランの方たちなので、しっかり先輩のバトンワークを見て、教えてもらいながら、徐々に短期間で慣れていけた」と苦手意識も薄れている。アジア大会の予選は27日に控えているが、小室は「利き手ではない左手でもらうので、ブレてしまう部分もあったり、桐生(祥秀)さんに渡す場面で、少しうまくハマらない時が英国ではあった。そこを試合本番で修正したい」と改善点を強調。アジア制覇に向けてしっかりと仕上げていく構えだ。

 かつて列島を沸かせたリレー侍たちが、アジアの頂点に立って復活をアピールできるか注目だ。