〝お騒がせ剛腕〟の居場所が、来季もボストンに落ち着くことになりそうだ。レッドソックスの守護神アロルディス・チャプマン投手(38)が15日(日本時間16日)、敵地でのパイレーツ戦に登板。4―0の9回を無失点で締め、今季の投球回を40イニングに到達させた。米メディア「ヘビー」は、これによって2027年の契約オプションが発動したと報じた。来季年俸は1300万ドル(約20億7100万円)。契約上はシーズン後の身体検査を通過する条件が残るものの、来季もレッドソックスの一員としてプレーする道筋はほぼ固まった。
昨年8月末に結んだ契約では、今季40イニング到達が2027年契約を左右する大きな条件となっていた。それを8月半ばで難なくクリアした格好だ。「ヘビー」は、1300万ドルという金額もトップクラスの守護神としては割安と評価。球団にとっては今オフ、9回を任せる投手探しに巨額を投じる必要が薄れ、打線やブルペンの別の補強へ資金を回しやすくなる。
38歳となった今も、かつて〝史上最速男〟として名をはせた左腕の剛球は健在だ。今季はここまで防御率1・99、27セーブ。15日の勝利でチームは66勝57敗とし、ポストシーズン争いを続ける中で、終盤を任せられる存在として大きな役割を担っている。100マイル(約161キロ)級の速球もなお武器で、7月には通算1364奪三振に到達。ホイト・ウィルヘルムを抜き、救援投手としてのMLB歴代最多記録も更新した。
その一方で、今季はマウンド外でも〝お騒がせぶり〟で話題を振りまいた。古巣で同地区の宿敵ヤンキースへの再移籍が取りざたされた際、2022年の退団時を巡ってブライアン・キャッシュマンGMからの謝罪が必要との趣旨を口にし、波紋を呼んだ。アーロン・ブーン監督は謝罪の必要性を否定。両者の間に〝確執〟が再燃したかのように騒がれたが、チャプマンはその後、謝罪要求を撤回し「もう過去のこと」と軟化させた。
そんな百戦錬磨の左腕が結局は伝統球団ボストンに残る方向となったことは、ファンにとっても朗報だろう。今季のポストシーズン進出を目指す戦いでも、来季を見据えたチーム編成でも、38歳の剛腕はまだまだ欠かせない。騒動も剛速球も抱え込んだまま〝キューバン・ミサイル〟は、再びボストンの最後尾に立つことになりそうだ。












