ヘンリー王子とメーガン妃がプロデュースした初の長編映画が先週末に公開され、興行収入がわずか26万ポンド(約5500万円)未満だったことが明らかになった。英紙ミラーが11日、報じた。

 ヘンリー王子夫妻がプロデュースしたドキュメンタリー映画「クッキー・クイーンズ」は、米国のガールスカウトがクッキー販売を通して資金を集める様子を描いた成長の物語で、週末に全米446の映画館で公開された。

 しかし、動員数で同作品はトップ10入りを果たせず、興行収入では、世界最高の猫動画を集めたコンピレーション映画「キャット・ビデオ・フェスト」に負けてしまった。

 興行収入の調査会社「Box Office Mojo」のサイトによると、上映1回あたりの収益は約600ポンド(約13万円)にとどまった。ある業界関係者はこの期待外れのプレミア上映について「世界一の猫動画フェスティバルという名声をムダにするわけにはいかないが、これはどう考えてもかなり惨めな結果だ」と語った。

「クッキー・クイーンズ」の配給を担当する独立系配給会社ロードサイド・アトラクションズは、公開初週末の興行成績について好意的な見方を示しており、広報担当者はエンターテインメントウェブサイト「デッドライン」に対し、現役および元ガールスカウトのグループの間で好評だったと語っている。

 しかし、「クッキー・クイーンズ」の公開は「キャット・ビデオ・フェスト」の影に隠れてしまった。投稿作品、アニメーション、ミュージックビデオ、インターネットから集められた猫動画のコンピレーションである同作は、約42万ポンド(約8950万円)の興行収入を上げた。この作品は夫妻の作品より191館少ない劇場で上映されたにもかかわらず、週末の公開作品ランキングで10位にランクインし「クッキー・クイーンズ」は12位に終わった。

 ヘンリー王子とメーガン妃は、自身の制作会社アーチウェル・プロダクションズを通じてこのドキュメンタリーを制作し、1月にソルトレイクシティで開催された2026年サンダンス映画祭での世界初上映に出席した後、様々なイベントに出演して映画のプロモーションを続けていた。

 このドキュメンタリーは賛否両論の評価を受けている。バラエティ誌は本作を「リアリティー番組のような冗長な内容」と評し「ガールスカウトたちが起業家になろうとする姿を描いているが、それ以外のことはほとんど描かれていない」と酷評している。

 同誌の主任映画評論家であるオーウェン・グレイバーマン氏は、この映画には感情が欠けていると語り、次のように書いている。

「一瞬、この映画は『ノーマ・レイ』(シングルマザーを描いた79年の米作品)のような作品になるかと思った。しかし、そうした要素はすぐに消え去る。『クッキー・クイーンズ』は、早熟なアメリカ人少女たちが、体制に立ち向かうのではなく、体制をうまく利用することを学ぶ物語だ」。

 一方、ソルトレイクシティで行われたプレミア上映会で、メーガン妃はアリサ・ナミアス監督のこの作品を支持するスピーチを行い「アメリカの伝統を力強く、意義深く描いた作品」だと称賛している。