米ニュージャージー州のダネレン警察署は、運転中にスマートフォンを使用する〝ながら運転〟のドライバーを取り締まるため、植え込みに変装するという異例な手法を使った。米自動車専門メディア「ロード・アンド・トラック」が先日、報じた。

 6時間にわたる取り締まりで、警察官はスマホに気を取られていたとされるドライバー74人に違反切符を交付した。作戦が行われたのは、市中心部を通るノース・ワシントン・アベニュー100番地付近。車両と歩行者の往来が非常に多いエリアだ。警察によると、この場所は歩行者が多く、ドライバーが前方に集中して運転する必要性が高いことから選ばれたという。

 おとり役の警察官は、道路脇の植え込みに見えるよう作られた「ギリースーツ(迷彩服)」を着用し、スマホを手に持ったり操作したりしているドライバーを監視。違反者を見つけると、近くで待機していた警察官が車両を停止させ、ニュージャージー州の携帯電話使用禁止法違反として違反切符を交付した。

 植え込み姿の警察官はSNS上で笑いを誘ったが、この作戦が訴えたかったメッセージは極めて真剣なものだ。米国では、ながら運転は依然として交通事故の主要な原因の一つとなっている。米運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、2024年には、ながら運転が原因で31万5167人が負傷し、3208人が死亡した。

 警察官を植え込みに変装させる取り締まりが今後も続くかどうかは分からない。しかし、この作戦がドライバーの注意を引くことに成功したのは間違いない。